前回は、国際試合の出場を無期限で禁じるという制裁についてご説明しました。この制裁の結果、責任を取って理事は全員辞任。川淵三郎会長のもと、新しい体制に移ったのです。今回は、当時直面した問題と講じた対策についてご説明します。
協会の立て直しとプロリーグの構築
また、当時専務理事・事務総長として関わることになった日本バスケットボール協会は、各都道府県の協会や中学、高校、大学の連盟、他日本国内におけるバスケットボールの活動の振興を行う統括団体です。当時は、都道府県協会や連盟に対してのガバナンスが機能していない状態だったため、協会の内部体制を立て直すと同時に、各種協会、連盟との信頼関係を構築していく必要がありました。組織として全員で同じ方向を向いて進んで行く必要があるにも関わらず、今まで明確な指示を出せるリーダーがいなかったということです。
組織に必要なのは意識を共有すること
vol.3 組織として職員と方向性を共有する
著者プロフィール
大河正明 Okawa Masaaki
経 歴
1958年生まれ。58歳。京都大学法学部卒。三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。1995年、日本プロサッカーリーグに出向し、総務部長に。同行に戻った後はリテール営業部部長(特命)、町田支店長などを経て2010年に退行した。同年、日本プロサッカーリーグに入社し管理統括本部長、常務理事などを歴任。2015年にジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグチェアマン(理事長)、2016年には日本バスケットボール協会副会長に就任した。バスケットボール協議暦は1973年に全日本中学バスケットボール大会ベスト4、1975年に近畿高等学校バスケットボール選手権大会準優勝。
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