過程を重視し日々努力を続ければ
結果はあとからついてくる
バスケットボール選手 髙田真希
2021年に行われた東京オリンピックで、銀メダルを獲得したバスケットボール女子日本代表。快挙を成し遂げたチームのキャプテンを務めたのが、髙田真希さんだ。当時の気持ちをお聞きすると、「メダルを獲得したこと以上に嬉しいことがあった」と語ってくれた髙田さん。バスケットボール選手としてだけでなく、経営者としても邁進する髙田さんに仕事への取り組み方、楽しみ方をうかがった。
強い気持ちが結果にも表れた
東京オリンピックの後、道などで多くの方から声をかけていただくようになりました。それ以前は、バスケットをしている方でないとなかなか私たち選手のことは知っていただけていませんでした。でも最近は小さい子どもから、ご年配の方まで多くの方にお声がけいただくようになり、オリンピックの影響は本当にすごいんだなと感じています。
私自身は、東京が二度目のオリンピック出場でした。2012年のロンドンオリンピックの際にはあと一歩のところで出場が叶わず、2016年のリオデジャネイロオリンピックが初めてのオリンピックの舞台だったんです。リオデジャネイロと東京のときでは、心境にも大きな違いがありましたね。
リオデジャネイロのときは、とにかくオリンピックに出場できることが嬉しかったです。当時、女子バスケットボールは12年ぶりのオリンピック出場でしたからね。チームメイト全員が初めてのオリンピックでした。結果はベスト8と振るわなかったものの、自分たちが世界の舞台に立てたということ、今後世界と戦っていける手応えがあったことに喜びを感じました。
東京オリンピックの際は、チームメイト全員が「金メダルを獲る」という気持ちでまとまっていました。そういった目標を持っていたことが、リオデジャネイロオリンピックのときとの大きな違いですね。全員が、「絶対にメダルを獲得する」という強い気持ちを持って臨むことができたんです。その気持ちが、結果にも表れたのだと思っています。
大きな目標を掲げてはいましたが、特にプレッシャーは感じていませんでした。緊張して本来のパフォーマンスを出せずに後悔するよりも、試合を楽しんだほうが絶対に良い結果につながります。ただ、試合を楽しむことは口で言うほど簡単ではありません。必要なのは、どれだけ真剣に日々の練習に打ち込むのかです。