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◆2013年春、満を持して
世界無形文化遺産にも登録され、国内外を問わず愛される日本の伝統芸能・歌舞伎。歌舞伎座は1889年に誕生して以来、125年にもわたり歌舞伎の殿堂として親しまれています。2010年に第四期歌舞伎座がその歴史に幕を降ろし、約3年の月日をかけて建て替え工事が行われました。そして、この2013年4月2日、ついに待望の第五期歌舞伎座が開場を迎えることとなったのです。
第四期の面影はそのままに、銀座随一の高さを誇る 「歌舞伎座タワー」 と共に 「イザ、ギンザ、カブキザ。」 のキャッチコピーを冠し 「GINZA KABUKIZA」 として進化を遂げた歌舞伎座。銀座のランドマークとして注目を浴びる第五期歌舞伎座を、じっくりとご紹介しましょう。
◆伝統にモダンを加味し
第五期の歌舞伎座は、東銀座駅と直結したことで、よりアクセスしやすくなりました。駅から続く地下には、歌舞伎座のシンボルである鳳凰丸を描いた大提灯がひと際目を引く 「木挽町広場」 もオープン。広場内には切符売り場やお弁当売り場、土産物店が並ぶ他、休憩スペースも設置し、誰もが気軽に立ち寄ることのできるスポットになっています。
エスカレーターを昇ると、もう歌舞伎座の入口。第四期の意匠を活かした、桃山風の威風堂々とした外観は、伝統と風格が漂います。背後に建てられたオフィスタワー 「歌舞伎座タワー」 は、歌舞伎座の左右対称なデザインを踏襲する他、壁を部分的に漆喰のような白にすることで、歌舞伎座と見事に調和しているのです。もちろん、見た目だけでなく、「GINZA KABUKIZA」 全体で、災害や地震に強く、省エネにも配慮することも忘れていません。
そして、照明デザイナーである石井幹子氏・石井リーサ明里氏のコラボレーションワークである外観のライトアップも見どころの一つと言えるでしょう。LEDを使用した照明は季節ごとに変化し、四季を表現するだけでなく、時間においても異なる表情を演出。「歌舞伎座タワー」 の最上部から月光のような照明で大屋根を照らし、幻想的な歌舞伎座が浮かび上がる様子も夜の銀座に華を添えるとともに、見る人の心を和ませてくれます。