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革新的な白い鹿革×伝統技術
人と自然をつなぐ甲州印伝
URUSHINASHIKA

◆山梨県が誇る伝統工芸品
 甲州印伝の新たなストーリー

 
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白い鹿革が印象的な甲州印伝ブランド「URUSHINASHIKA」
地域ごとに、多様な気候・風土を持つ日本。環境が違えば、動植物の分布やそこに暮らす人たちの生活様式も異なります。だからこそ、日本各地でさまざまな産業や工芸品が生まれ、今も伝統として息づいているのでしょう。日本の伝統工芸品は、実用性に富んでいるだけでなく、芸術的な美しさを備えているものも少なくありません。その一つは、山梨県の伝統工芸品「甲州印伝」です。
 
鹿革に漆で文様を施す甲州印伝は、鹿革ならではの柔らかな質感や光沢と、浮き上がるような文様の美しさが魅力。柔軟性だけでなく強度もあることから、かつては武具にも用いられていたのだとか。400年以上の歴史を持ち、現在も、現代のライフスタイルに合わせたデザインを取り入れたバッグや財布といったアイテムに姿を変え、多くの人を魅了しています。
 
今回は、そうした甲州印伝の中でも、伝統を大切にしながら環境負荷に配慮するなどSDGsの時代にふさわしい、新時代の甲州印伝ブランド「URUSHINASHIKA(ウルシナシカ)」に着目。白い鹿革を用いているのも大きな特徴で、スタイリッシュなデザインも目を引きます。「漆」+「山梨」+「鹿」という名前を持つURUSHINASHIKAが紡ぐ、甲州印伝の新しい物語をご紹介しましょう。
 
 

◆エコフレンドリーな白い鹿革
 伝統と革新のURUSHINASHIKA

 
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猟師と連携し、山梨で捕獲されたニホンジカの皮を使用
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環境負荷が少ない鞣し技術で、純白に仕上げた鹿革
URUSHINASHIKAの製品の特徴は、美しい純白の鹿革。一般的に、革の加工には耐久性や効率性の面から金属を用いた「クロム鞣し」の技法が使われることが多いものの、その製造過程は環境への負荷も多いと言われています。URUSHINASHIKAの製品に使用される真っ白な鹿革は、革鞣し専門業者が開発したというクロムを使用せず環境負荷が極めて少ない鞣し技術と、山梨県との長年の共同開発によって実現した、人にも環境にも優しい革なのです。
 
また、URUSHINASHIKAの製品には地元・山梨県の猟師と連携してニホンジカの皮を使用するという明確な定義を設けています。実は山梨県は、ニホンジカによる農作物による被害も深刻。害獣として捕獲されたニホンジカの肉はジビエ料理として、そして皮は廃棄するのではなく、人と自然をつなぐ懸け橋となる特別な素材として加工され、革製品として新たな命を吹き込まれているのです。
 
甲州印伝に欠かせない漆付けは、国家資格である伝統工芸士の資格を持つ熟練の職人が一つひとつ手作業で行い、縫製は大阪で130年の歴史と確かな技術を持つ会社に依頼。山梨の地の恵みである特別な鹿革に、400年の歴史を持つ甲州印伝の技術、革新的な鞣し技術や100年以上続く革の縫製技術が融合することで生まれたURUSHINASHIKA。まさに伝統と革新のブランドと言えるでしょう。
 
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熟練の職人が一つひとつ丁寧に漆付けを行う
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デザイン性にも機能性にもこだわり、細部まで丁寧に縫製
 
 

◆ものづくりの粋を集めた
 スタイリッシュな革製品

 
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つくり手たちの思いや伝統の技術を次世代に紡ぐ
ものづくりのプロフェッショナルたちの手で一つひとつ丁寧に加工され生み出されるURUSHINASHIKAの製品。現在のメインは「霞柄」のアイテムです。白い鹿革に、ふわりと優しくたなびく霞を施し、洗練されたデザインとなっています。製品はどれもディテールまでこだわり、実用性まで考え抜かれた逸品ぞろい。
 
例えば長財布は多機能なポケット、広い開口部を設け、小銭を出す際の導線まで考えたつくりに。ペンケースはシンプルかつコンパクトなデザイン設計で、持ち運びしやすく日常使いにぴったりです。ショルダータイプのスマートフォンケースは出し入れのストレスが少なく、どんなファッションにも合わせやすいのでコーディネートのアクセントにいかがでしょう。甲州印伝は使うごとに革が手に馴染み、風合いもより美しく変化していくので、名刺ケースは新社会人の贈り物などにも喜ばれているそう。
 
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収納力も抜群の長財布は使うにつれて手に馴染んでいく
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シンプルながら洗練されたデザインのペンケース
 
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ストレスフリーな使い心地のスマホケースはファッション性も◎
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ギフトにもピッタリなカードケースは、経年変化も楽しみ
 
近年、需要の減少や技術を継承する後継者不足などの問題で、危機に瀕している伝統工芸も少なくないと言います。そうした中で、持続可能な製造方法や現代のライフスタイルに溶け込むデザインを取り入れながら、未来へと甲州印伝の技術と歴史を紡いでいるURUSHINASHIKA。今後の展開にも、ぜひ注目してみてください。
 
 
 
URUSHINASHIKA
https://urushinashika.com/

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