伝統の継承と創造を担う
歌舞伎座ついに新開場!
◆歌舞伎の本拠地として
舞台・客席共に改良!
新しい劇場内はバリアフリー化され、訪れる人に配慮したつくりとなっている点にも注目です。1階から3階までの総客席数は、1808席。全体で見ると第四期と比べて59席少なくなってはいますが、1階については座席や通路の配置などを一新し、席数が増えています。また、4階に常設する、好きな幕だけを気軽に鑑賞できる一幕見席も96席という充実の席数になりました。後方からも舞台が見やすいように勾配を改良したり、座席も幅や前列との間隔を広げたりと、ゆったり観劇できる工夫が細部まで行き届いているのも嬉しい限りです。
一番重要な舞台は、宮大工の職人が伝統の技法で1mmのズレもないように組んだもの。寸法はそのままに、袖は広く、セリも新設、改良されたことによって舞台転換がよりスムーズになり、今まで以上に歌舞伎の魅力が伝わりやすくなること必至です。また、舞台の中で、部分的に第四期の木材を最利用している部分もあるのだとか。緞帳の枠にあたる部分などは、可能な限り以前のものを活かし、新たな時代に継承されています。緞帳は、朝焼けが美しい 「朝光富士」、桜と紅葉が共演する 「春秋の譜」 など、計4種。華やかな綴織緞帳にぜひ注目してみてください。
◆歌舞伎を軸に展開する
銀座の新たな文化空間
日本の伝統文化を幅広い層の人々に楽しんでもらいたいという思いから、5階には屋上庭園、そして 「歌舞伎座タワー」 5階には屋上庭園を望む 「歌舞伎座ギャラリー」 が登場。ギャラリーでは本物の舞台セットや衣裳、小道具を展示して、「歌舞伎座に来たけれど休演日だった」「どうしても観劇の時間がない」 といった人も気軽に歌舞伎の世界を体験できるようになっています。この他、オリジナルのグッズを手がけるショップや衣裳を着て撮影ができる体験型写真館にカフェ、イベントホールと、エンターテイメント性の高い施設が集結しました。今後、気軽に歌舞伎に触れられるスポットとして人気を集めることでしょう。
「歌舞伎は難しい」 と、敷居が高いものと捉えている人は少なくないでしょう。もとをたどれば、庶民の娯楽として栄えた文化であり、歌舞伎座は常に賑わいをみせる楽しい場であるはず。「GINZA KABUKIZA」 に足を運ぶことで、歌舞伎のイメージが変わるかもしれません。伝統を大切にしながら、新たな風を取り込み、ますます魅力的になった第五期歌舞伎座。4月から6月は豪華な杮葺落大歌舞伎も上演しているので、ぜひこの機会に足を運んでみませんか。
提供 写真 / 松竹株式会社
歌舞伎座
東京都中央区銀座4-12-15
TEL 03-3545-6800 (代)
歌舞伎座ギャラリー (4/24 OPEN)
東京都中央区銀座4-12-15 歌舞伎座タワー5F
TEL 03-3545-6886 (4/15~)
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(この情報は2013年4月1日現在のものです)