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秋が深まり、すっかり日が短くなりました。皆さんは、長い夜をどのように過ごしているでしょうか。気温が心地よく、読書や思慮にふけるには最適な時期とあって、「読書の秋」 に時間を費やすのもオツなもの。しかし、家にこもってひたすら文字を目で追うだけ・・・なんて、もったいないと思いませんか?
某ウィスキーメーカーによる本×ウィスキーの提案をはじめ、近年、店内に本棚を置いているバーが多く見受けられるようになりました。そうした、いわゆる “読書バー” の草分け的存在が、西麻布にある「Library Lounge THESE(テーゼ)」。1999年にオープンしたこの店は、小説や哲学書、画集、紀行文など、さまざまなジャンルを網羅し、希少な本にも出会えるバーとして、知る人ぞ知る1軒です。
自宅とは異なる空間や音楽、香り、そしてバーテンダーが繰り出す良質なアルコールは、非日常的なムードを演出し、訪れる人々をより深く本の世界へと誘います。たまには、少し趣向を凝らして “大人な読書の秋” を楽しんでみましょう。
海外のホテルで 「時間を忘れてくつろげるように」 と設けられていたライブラリー・バーをイメージして作られた 「Library Lounge THESE」。オープン当初は、界隈でも昨今のようなスタイルの読書バーは、まだ少なかったとか。2008年に同エリアで移転しながらも、店の雰囲気やコンセプトはそのままに、10年以上、読書家たちに愛され続けています。
店内には、1階の書棚や、2階の壁までズラリと本が並び、その数なんと3000冊以上! 移転から3年で、すでに本の収納スペースが足りなくなっているのだとか。まさに図書館並みの蔵書の中には、サイン入りの初版本やすでに絶版になっているものも多く、わざわざ本を探しに訪れる人もいます。歴代のスタッフが選んだもの、お客様が寄贈したもの、さらには著者が 「ぜひ置いて欲しい」 と持ち込んだもの・・・バラエティに富んだラインナップから、店の歴史に思いを馳せるのも一興です。