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コラム ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」第25回 心の居場所をつくってあげよう ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」 一般社団法人日本ほめる達人協会 理事長 西村貴好

コラム
皆さんこんにちは。皆さんは日常、人を叱ることはありますか? 人を叱るのは難しいですよね。人を叱るときには大事なことがあります。まずはそのお話からはじめましょう。
 

口頭で、短く伝える

 
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「ほめ達!入門編」講座の説明会で撮影
大事なのは、叱るときは口頭で短く伝えることです。反対に、ほめるときはメールやメモなど、後に残るもので行う。なぜそうするのか。ほめる言葉は後に残ったほうがいいからです。ほめられて嬉しかった相手は、渡したメモを何回も見直して、後々も励みにすることがあるかもしれません。書いて送った側はほめたことを忘れていたとしても、もらった本人は何度も読み返しているかもしれません。そう考えると、叱る言葉は残らないほうがいいのはわかりますよね。
 
ただ、叱るのって難しいですよね。感情的になって怒るのとは違いますから。叱るときの注意点は、まず、叱ることが悪いことではないので、そう決めたのなら、きちんと叱って、その後に相手をフォローしてあげることが大切だと思います。
 
フォローとは何かというと、なぜ叱ったのかという理由を伝えることです。仮に何度も同じことで叱られてしまう人は、なぜ指摘をされるのか、その理由を理解していないケースが多い。ですから、なぜそうしなくてはいけないのかとか、なぜそれが駄目なことなのかという、理由をきちんと理解してもらえるよう説明することが大切なのです。相手にも言い分があるでしょうから、それも聞いたうえで伝えてあげましょう。そうやって接することで、相手も「自分が期待されているからこそ、叱ってくれているのだ」と気付いてくれるかもしれません。
 
 

期待されるのを嫌う若者

 
ただ、最近の若い人の中には、期待されることを嫌がる人も多いそうです。こちらが期待の言葉をかけると、「期待されても、自分にはそれができる自信はありません」というように萎縮してしまう。期待の言葉をかけられたことにより、モチベーションを下げてしまう人もいるようです。そういう若手がいたら、どのように声をかければいいでしょうか。
 
例えば、新たに職場に入ってきた新入社員、あるいは中途採用した社員を迎え入れるときには、その人材に対して受け入れる側の人間たちは期待をしますよね。でも、本人は入社したばかりで、自分には何ができるかどうかわからず、自信がなかったとします。それは、新卒の社員でも、転職してきた人でも同じです。そういう人たちをスムーズに受け入れる際に大事なこととは何だと思いますか?
 
 

心の居場所をつくっておく

 
それは、心の居場所をつくってあげることです。その人のための机と椅子、そしてパソコンや名刺は用意した。でも、それだけではダメ。受け入れる側の人間が積極的に、会話の中に相手の名前を入れて話したり、「●●さん、おはよう!」という感じに挨拶をしたりしてあげる。あるいは、小さなことでもいいから頼みごとをして、それをしてくれたことに対してお礼の言葉をきちんと返す。
 
そうやって、その場にいることで自分が役立っているという実感を得てもらえるように働きかけるんです。そうした小さなことの積み重ねによって、その人は、その職場において疎外感なく心の居場所を持てるようになるでしょう。要するに、その職場に慣れている人間のほうから、関心を持って接してあげることが大事なんですね。
 
経験のないことを始めるときに、何にも教えていないのに、最初からできる人はいません。できないのが当たり前です。ですから、小さなことでもいいから、できていることを言葉に出してほめる。そうやって自分が何かの役割を果たしていることを実感させてあげればいいんですね。
 
心の居場所は誰にでも必要なものです。特に新しくチームに加わる人に対しては、ぜひともつくってあげてください。
 
ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」
第25回 心の居場所をつくってあげよう
 
(2019.4.24)
 

 著者プロフィール  

西村 貴好 Nishimura Takayoshi

一般社団法人日本ほめる達人協会 理事長

 経 歴  

1968年生まれ。大阪府出身の「泣く子もほめる!」ほめる達人。ホテルを経営する家の三代目として生まれ、経営術を学びつつ育つ。関西大学法学部卒業後、大手不動産に入社して最年少トップセールスを樹立。その後、家業のホテルを継いで経験を積み、2005年に覆面調査会社「C’s」を創業する。短所ではなく長所を指摘することが調査対象の企業成長に効果があると発見し、「ほめる」ことの重要性に気付く。数々の実績を上げる中で、2010年2月に「ほめ達!」検定を実施する、一般社団法人日本ほめる達人協会を設立し、理事長に就任。以降、検定を通じて「ほめ達!」の伝播に尽力している。著書に『繁盛店の「ほめる」仕組み』(同文舘出版)、『ほめる生き方』(マガジンハウス)、『心をひらく「ほめグセ」の魔法』(経済界)、『泣く子もほめる!「ほめ達」の魔法』(経済界)、『人に好かれる話し方41』(三笠書房)などがある。

 日本ほめる達人協会オフィシャルサイト 

http://www.hometatsu.jp

 西村貴好オフィシャルブログ 

http://ameblo.jp/nishitaka217/

 フェイスブック 

https://www.facebook.com/hometatsu

 
 
 
 

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