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コラム ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」第21回 リーダーに必要な能力 ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」 一般社団法人日本ほめる達人協会 理事長 西村貴好

コラム
こんにちは。皆さんは勇気がある人というのは、どういう人のことだと思いますか? また、組織を引っ張るリーダーには、どんな能力が必要だと思いますか? 今回はそんなお話です。
 

恐怖を感じながら前に進む人

 
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第2回ほめ達認定講師コンテスト上位2名と記念撮影
私が思うに、勇気がある人というのは恐怖心のない人のことではありません。そうではなく、何かに対して怖気づいてしまう臆病さを持ちながらも前に進めるのが、勇気のある人です。普通の人は、自分が進む道が安全かどうかを確かめてから前に踏み出します。勇気のある人は、目の前に高い壁がそびえていても、崖が覗いていようとも、一歩、一歩、前に進もうとします。なぜなら、その一歩の先に自分の成長があることを知っているからです。
 
たとえ恐怖を感じても、それを乗り越えた先に成長があることを知っているから、臆病さを抱えながらも行動できる人――それが勇気のある人なんですね。以前この連載で「成長に必要な3つの勇気とは?」というお話をしたことがあります。興味があればそちらも読んでみてください。
 
成長とは変化であり、変化とはストレスです。ストレスを感じないことばかりしていては、成長はないんですね。成長には、心の筋肉痛、成長痛を感じる必要があります。
 
 

リーダーは希望を失わない

 
リーダーに必要な能力の一つが、先に取り上げた勇気です。それに加えて、常に希望を失わず、周りの人に前を照らす光を見せ続けられる人がリーダーにふさわしい人物ではないでしょうか。組織が進むべき道を示してくれる。しかも、目指す先にどのような景色が見えるのかを、希望を感じる具体的な言葉で示すことができる。これがリーダーに必要な要素だと思います。
 
リーダーは組織の目指すべき方向性を自分が率いている人たちに正確に伝え、そのイメージを共有する必要があります。そのためにはどうすればいいでしょうか。まずは自分自身が信念を持ち、それを言葉にする能力が必要です。
 
 

言葉とイメージを共有するには

 
しかし、ただ強い気持ちで自分の言葉を語ったとしても、相手にそれが伝わっていなければ意味がありません。ですから、自分の喋ったことに対して相手がどう理解し、どう受け止めたのかを確かめることも大事です。そして、その受け止めたことを踏まえてどのように行動していくかを説明してもらう。そうやって、自分の伝えたことを相手にアウトプットしてもらい、相手がどう認識したのかを確認するんです。
 
人間ですから、すべてを完全に共有することはできません。その、生じる差異をどう埋めるべきか。それについては、できるだけ共通言語を持つことが大事です。共通言語は、共通の体験を通じて生まれます。同じ体験をしてきた人同士のほうが、共通のイメージを持ちやすくなるんですね。これが共通認識。
 
例えば、海外旅行をしたことのない人が世界一周することを考えたとしたら、それはものすごくハードな旅をイメージするでしょう。でも、世界一周を何度もしたことがある人たちのコミュニティでは、一周することに対するイメージは、さほど難しいものにはならないはずです。それは、共通の体験をした者同士だからイメージ、認識を共有できることですよね。
 
 

情熱を失わず、繰り返し同じことを言えるか

 
共通認識がある集団は共通言語を持ちやすいと思います。ただ、共通認識のできる体験をつくり出すのは難しい。ですから、何とか言葉で説明するだけでも共通のイメージができるようになることが理想です。それは不可能ではありません。リーダーの情熱次第です。同じことを繰り返し何度でも言えるだけのエネルギーがあるかどうか。リーダーは同じことを何度も何度も、情熱的に喋り続けられる熱量があるかどうかも大事なのです。
 
私は「センモンカ」という言葉には、2つの意味があると思います。一つは「1000種類」の質問に答えられる人。もう一つは同じ質問に対しての答えを、前回答えたとき以上の情熱をもって「1000回」答えられる人。そして、そうした答えを言葉にするために、常に工夫を凝らしている人こそが、「センモンカ」、本物の専門家だと考えて、そうありたいと意識しています。
 
リーダーに必要なのも、この専門家としての情熱です。1000種類の質問それぞれに対して、情熱をもって答え続ける。また、同じ質問に対して何度も答えていると、自分自身の信念も強くなります。そして、話し続けることで思いがより積み重なって強固なものとなる。口に出して語り出すこと自体が、自分を前に進める原動力になるのです。
 
ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」
第21回 リーダーに必要な能力

 
(2018.12.21)
 

 著者プロフィール  

西村 貴好 Nishimura Takayoshi

一般社団法人日本ほめる達人協会 理事長

 経 歴  

1968年生まれ。大阪府出身の「泣く子もほめる!」ほめる達人。ホテルを経営する家の三代目として生まれ、経営術を学びつつ育つ。関西大学法学部卒業後、大手不動産に入社して最年少トップセールスを樹立。その後、家業のホテルを継いで経験を積み、2005年に覆面調査会社「C’s」を創業する。短所ではなく長所を指摘することが調査対象の企業成長に効果があると発見し、「ほめる」ことの重要性に気付く。数々の実績を上げる中で、2010年2月に「ほめ達!」検定を実施する、一般社団法人日本ほめる達人協会を設立し、理事長に就任。以降、検定を通じて「ほめ達!」の伝播に尽力している。著書に『繁盛店の「ほめる」仕組み』(同文舘出版)、『ほめる生き方』(マガジンハウス)、『心をひらく「ほめグセ」の魔法』(経済界)、『泣く子もほめる!「ほめ達」の魔法』(経済界)、『人に好かれる話し方41』(三笠書房)などがある。

 日本ほめる達人協会オフィシャルサイト 

http://www.hometatsu.jp

 西村貴好オフィシャルブログ 

http://ameblo.jp/nishitaka217/

 フェイスブック 

https://www.facebook.com/hometatsu

 
 
 
 

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