今回も皆さんと一緒に、未来を切り拓いていく言葉を獲得するためのトレーニングをしていきます。私と一緒に考えながら、あなた自身の言葉を磨く助けにしてください。
一人との出会いが道を開く
たった一人との出会いで人生は変わります。すべての広がりは、小さな良き出会いから始まるのです。
レベルの高い人と付き合う
最初は居心地が悪いかもしれません。しかし、慣れた頃にはあなたも一段成長した人間になっていることでしょう。周囲の人間との付き合いで、人間の習慣って変わるものなんですね。食べるもの、話すこと、学び方、遊び方すら変わってくるはずです。
私の身の回りにいる人は、みんな楽しそうです。私も楽しいです。ですから、仕事の話をするにしても、あまりネガティブな話題や悩みは出てきません。逆に、ネガティブな話題ばかりになってしまうような職場にいる人は、自分の意識を変えるために、「ほめ達!」の検定やセミナーを受けてみることをオススメします(笑)。
悩みや愚痴には共感してあげよう
私はその人のお話に共感することを大事にしています。なぜなら人は、自分に共感してくれる人が誰もいないときに、本当の苦しみや悲しみを感じるからです。ですから、悩みや愚痴を打ち明けられたときに、「それは大変だね。辛いね」と共感してあげてください。共感してあげるだけで、たとえ相手の問題は解決しなかったとしても、相手の気持ちは、不思議なほど楽になるものです。
そのときに、たとえ自分が正論だと思ったとしても「君の考えは間違っている」などと、否定はしないほうがいいです。こういうケースで正論を言っても、相手の気持ちはより暗くなってしまうものです。というのは、相手にとって、その人の真実があるからです。こちらが思っているのとは違う真実があるんです。だから、共感してあげればいいんですね。そのうえで、何かをほめてあげられたら一番いいんじゃないでしょうか。「悩む、その純粋さが素敵!」などのように。
思い当たってもらうことが大事!
目の前に提示された知識や情報が、過去の自分の体験とつながる。これが思い当たるということ。押し付けられたのではなく、自分自身の体験から気付きを得たわけですから、その人の行動の変化につながりやすい。つまり、他人を説得して思い知らせることはできないけど、思い当たらせることはできるということです。
正しいと思うことを相手に伝えて納得させて、「思い知ったか!」と言えればいいですが、人は「他人からの説得で思い知る」ことはありません。ただ、「思い当たりました!」と言わせることはできます。そうなるように伝えて、その人に気付いてもらう。これが大事なんです。指導・教育とは、相手に気付きを与えることなんですね。
そうやって気付きを得てもらい、変わっていく、成長していく人を見ているのは楽しいですよね。自分で気付いたことだから、行動も起こしやすい。
さらに、相手に気付きを与える話を、誰が一番聞いているかというと、それは自分自身。自分の話の一番の聞き手は、自分自身なのです。
ですから、肯定的な言葉を発していると、自分自身もその肯定感に包まれるようになる。他人の否定的な話に対しても、自分は肯定的なことを話して中和していきますから、自分の心に入ってくる言葉が健全なものばかりになります。
健全な言葉で自分を満たすと、その健全な言葉によって思考がつくられ、思考も当然、健全になります。ぜひ健全な思考に包まれた素敵な人生をお送りください。
第14回 仕事の人脈は最初の一人が肝心
著者プロフィール
西村 貴好 Nishimura Takayoshi
一般社団法人日本ほめる達人協会 理事長
経 歴
1968年生まれ。大阪府出身の「泣く子もほめる!」ほめる達人。ホテルを経営する家の三代目として生まれ、経営術を学びつつ育つ。関西大学法学部卒業後、大手不動産に入社して最年少トップセールスを樹立。その後、家業のホテルを継いで経験を積み、2005年に覆面調査会社「C’s」を創業する。短所ではなく長所を指摘することが調査対象の企業成長に効果があると発見し、「ほめる」ことの重要性に気付く。数々の実績を上げる中で、2010年2月に「ほめ達!」検定を実施する、一般社団法人日本ほめる達人協会を設立し、理事長に就任。以降、検定を通じて「ほめ達!」の伝播に尽力している。著書に『繁盛店の「ほめる」仕組み』(同文舘出版)、『ほめる生き方』(マガジンハウス)、『心をひらく「ほめグセ」の魔法』(経済界)、『泣く子もほめる!「ほめ達」の魔法』(経済界)、『人に好かれる話し方41』(三笠書房)などがある。
日本ほめる達人協会オフィシャルサイト
西村貴好オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/nishitaka217/
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