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公益財団法人日本バスケットボール協会副会長、公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグBリーグチェアマンの大河正明です。
 
前回は、Bリーグの立ち上げにあたって行ったプロモーションについてお話ししました。最終回となる今回は、現在Bリーグで行っている活動、そして今後のバスケットボール界の動きについてご説明します。
 
 

チーム・選手の強化を図り世界を見据える

 
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前回お話しした通り、メジャーなスポーツになるうえでの1つの条件が、世界のチームと対等に戦うことです。Bリーグとしても、チーム、選手の強化には力を入れています。リーグ戦の最中であっても、基本的に月に1度、代表選手合宿や代表強化試合を行っているんです。代表選手の指導は、日本バスケットボール協会の管轄ではありますが、Bリーグが協力することによって、代表選手のさらなる強化が可能だと考えています。
 
Bリーグの立ち上げによって、日本人選手たちがオリンピックやワールドカップ、NBAへの挑戦など、“世界”を意識するようになったのも良い傾向だと思いますね。今年の1月には、韓国の国内リーグで優勝した安養(アニャン)KGCと、川崎ブレイブサンダースの親善試合を行いました。今後も海外のクラブとの試合を増やし、選手たちの強化を図っていきたいと考えています。
 
また、アメリカには全米大学体育協会、略称でNCAAとよばれる協会があります。大学で行われるスポーツ活動の運営支援を行う団体ですね。そのNCAAが主催の男子バスケットボールトーナメントにおいて、八村塁選手という19歳の日本人選手が在籍している、ゴンザガ大学が準優勝に輝きました。準々決勝では3ポイントシュートを決めるという活躍ぶりで、日本人選手がNCAAのトーナメントにおいて決勝戦に進出したのは、もちろん初めてです。さらに、ジョージ・ワシントン大学に所属する渡邊雄太という22歳の選手も、チームのエース格として活躍しています。まだ日本国内で一般的には注目されていないものの、こうして世界で活躍できる選手が、日本からも生まれ始めているんです。
 
八村選手や渡邊選手のような、将来の日本バスケットボール界を担う選手を日本代表候補として呼び込みながら、Bリーグの選手の強化を図る。それをメディアに露出していくことが、我々の仕事です。ただし、Bリーグはまだまだ始まったばかり。今後は日本バスケットボール協会も含めて、「オールバスケット」としてメディアへの対応、日本代表の強化を行うことが必要となっていくでしょう。
 
 
大河正明の「バスケットボール界に学ぶ組織の建て直し方」
vol.6 バスケットボール界の建て直しと今後に向けて

 

 著者プロフィール  

大河正明 Okawa Masaaki

 経 歴  

1958年生まれ。58歳。京都大学法学部卒。三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。1995年、日本プロサッカーリーグに出向し、総務部長に。同行に戻った後はリテール営業部部長(特命)、町田支店長などを経て2010年に退行した。同年、日本プロサッカーリーグに入社し管理統括本部長、常務理事などを歴任。2015年にジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグチェアマン(理事長)、2016年には日本バスケットボール協会副会長に就任した。バスケットボール協議暦は1973年に全日本中学バスケットボール大会ベスト4、1975年に近畿高等学校バスケットボール選手権大会準優勝。

 Bリーグ公式サイト 

https://www.bleague.jp

 
 
(2017.6.30)
 
 
 
 

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