◆素足を優しく包みこむ
最高品質の手織敷物
オリエンタルカーペット株式会社が手がける絨毯ブランド「山形緞通」。山形緞通の製品は、皇居新宮殿や迎賓館赤坂離宮、歌舞伎座といった著名な施設にも多数採用されています。「緞通」とは、中国で発展した高級敷物のこと。中国緞通は、ぼかしや浮彫りの加工を施した、重厚感のある美しい手織敷物として知られています。昭和10年、かつて綿織物の町として栄えた山形県山辺町の地域再生のため、中国から7名の緞通技術者を招聘し、技術を伝習したことから山形緞通の歴史はスタートしました。
長い歴史の中で、素足の生活様式に合わせると共に日本ならではの美意識により磨かれた山形緞通の織物技術。こだわりの技法により紡ぎだされる美しいデザインと心地よい温もりからは、「足もとからおもてなし」の気持ちが伝わります。
◆糸づくりからアフターケアまで
職人の技術と思いを込めて
製造技術には2通りあり、その1つが手織りです。設計図にもとづき、縦糸に糸を結んではカットし、専用の道具で織り目の密度を整えていく・・・。全て手作業で行うため、1日に織り上げられるのは、わずか7㎝ほど。こうして職人が手間暇をかけ、細かな図案の絨毯を織り上げていきます。もう1つの技法である手刺しについても、熟練の職人技が欠かせません。図案に合わせてフックガンで織るこの技法は、手織りより制作時間こそ短縮できるものの、緻密な柄を的確に描くには、工具を使う力加減や絶妙なバランスが要なのです。
織り上がっても、すぐに完成、というわけではありません。製品によっては、柄をより鮮やかに見せるために表面を切りそろえるシャーリングといった表面仕上げや、模様の輪郭を浮き立たせるために角度や向きを変えながらハサミを入れるカービング加工の他、ブラッシングをかけてツヤを出すマーセライズなどを行います。このように、何人もの職人の手を経て命を吹き込まれた山形緞通の絨毯は、デザインや風合い、手触り、どれをとっても最高品質。だからこそ、時代を越えて、多くの人に愛されているのでしょう。
◆デザイナーとのコラボで
新たな世界観を打ち出す
現在、4つのラインを展開し、古典ラインでは日本の古典をモチーフに豊かな色彩を手織りで表現しています。例えば、春の月夜に浮かぶ桜をモチーフにしたという「桜花図」は、月光に明るく照らされた桜が咲き誇ります。足裏にも伝わる立体感や、柔らかな色合いは、まさに桜そのものです。また、新古典ラインは、古典柄を立体的にダイナミックにデザイン。和・洋どちらのインテリアにもマッチする華やかな絨毯は、ウールとシルクの肌触りもたまらない逸品となっています。
素足で歩いたり、寝転がったり――使い込むほどに暮らしに馴染み、オンリーワンの景色を見せてくれる山形緞通の絨毯。優しく温かな肌触りは、客人や家族、そして自分自身をいつももてなしてくれるはず。住まいに一生ものの絨毯を取り入れて、暮らしを豊かに彩ってみてはいかがでしょうか。
山形緞通
http://yamagatadantsu.co.jp/