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(2)現代のリテラシー
 昭和の時代が 「読み・書き・そろばん」 で、平成の時代になり 「パソコン・英語・会計」 なら、これからはなんでしょう。
 私の個人的感覚ですが、1に 「複数語学」、2に 「 IT (それもクラウドコンピューティング)」、そして3 「会計」 でしょう。
 
① なぜ語学なのか?
 語学も英語だけではだめになりますね。あと20年もすれば中国のGDPの世界におけるシェアは4分の1を超えます。つまり、中国語もできる必要があります。私は両方ともだめなので、これからは生き残っていきません。 
 
② なぜクラウド革命のIT技術なのか
 最近までは、パソコンがリテラシーの一つでしたが、IT技術を駆使する道具は、クラウドコンピューティングを前提とした、iPhone やら iPad 等の次世代の機器類でしょう。立ち上がりの遅いパソコンなんて使う気がしません。 
 クラウド革命は人類の定義をリセットするようなすごい革命ですが、情報は 「サーバーの固まり」 のクラウドで共有されて、人間の知的活動は 「創造」 のみに特化されていきます。
 つまり知識とかの情報の多寡は何の価値もなく、創造活動だけが人間の知的活動に特化され、企業も、個人も生産性の飛躍的向上は当たり前で、新たな競争社会が到来するといっています。
 生産性の向上が当たり前の時代に、「生産性の向上をどうやってやればいいのか」 なんて考えている企業は、もうすぐに取り残されますね。
 クラウドコンピューティングの 「人間性の第4の革命(インフォーグ革命)」 については、「下り坂会計士のマル人生
」 のブログを参照してください。
 グーグルグループやGmail、ピカサWebアルバム、グーグルドキュメント、グーグルカレンダを仕事で頻繁に使い始めて、その便利さに圧倒され続けてます。グーグル等の進めているクラウド・コンピューティングは、この革命のもっとも新しい現象ですね。
 コンピュータは人間を必要としていません。それどころか人間は本来、コンピュータの輪の中にいるべきではなく、この輪の中から潔く出て行こうとする人間の始めての試みが、クラウドコンピューティングだそうです。
 
③ なぜ会計なのか?
 私は、職業柄つくづく思います。イタリアの商人出身の数学者ルカチョーリの発案とされる複式簿記って凄い!!んです。この凄さの内容はいつか機会があったら触れてみたいとおもいます。
 最近の会計はますます複雑になってますが、会計の雑さが世の中を破たんさせるといっても過言ではないんです。
 ですから、政治家になるには、是非複式簿記による会計の発想、思想を頭にしみこませてほしいんです。
(単式簿記による予算準拠主義の弊害地方公会計制度改革の遅れについては、ビジネスコラム月号VOL月号VOL2筆者執筆分を参照)
 企業会計の仕組みの中には 「次の世代につけを残さない」 という思想が入っています。これって案外気づいていない人も多いんでしょうが、「減損会計」 の考え方がこれです。公会計の分野に企業会計の発想が徐々に入り込んでいますが、公会計にも完全複式簿記による企業会計の発想が入り込めば、孫や子の時代に政治家が借金という 「ツケ」 を残すようなことはしないはずです。

民間企業は、筆舌に尽くせないくらいの自助努力をしています。なぜお役所はその努力をしないのか?
 
 この辺は、じっくり説明したいので、次月号に譲ります。テーマは 「孫の世代に借金を残さない企業会計の手法-減損会計」 です。政治家の方々には是非お読みいただきたいと思います。
 
 

 プロフィール 

渡辺俊之 Toshiyuki Watanabe

公認会計士・税理士

 経 歴 

早稲田大学商学部卒業後、監査法人に勤務。昭和50年に独立開業し、渡辺公認会計士事務所を設立。昭和59年に「優和公認会計士共同事務所」を設立発起し、平成6年、理事長に就任(その後、優和会計人グループとして発展し、現在70人が所属)。平成16年には、優和公認会計士共同事務所の仲間と共に「税理士法人優和」(事業所は全国5ヶ所)を設立し、理事長に就任。会計・税務業界の指導者的存在として知られている。東証1部、2部上場会社の社外監査役や地方公共団体の包括外部監査人なども歴任し、幅広く活躍している。

 オフィシャルホームページ 

http://www.watanabe-cpa.com/

 

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