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ビジネス 企業の成長には何が必要か?vol.1 解釈するのではなく、真剣に目標達成を考えるべき 企業の成長には何が必要か? デルフィーコンサルティング株式会社 代表取締役 久保田 記祥

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日本では毎年、数万社が起業し、それと同じくらいの数の企業が廃業していると言われる。では、時代の変化に対応して成長し続ける企業にはどんな特徴があるのだろうか。数々のクライアントの支援を行い、多くの実績を残してきた「一般社団法人すごい会議」のメンバーで、デルフィーコンサルティング株式会社の代表取締役を務める久保田記祥氏に、同社のサービスの手法も交えて、企業の成長に必要な要素を語ってもらった。
 
 

目標にたどりつく方法を探す

 
――御社は、会議の中身を変えることで、マネジメントの仕組みを変革する、「すごい会議」を通じたコーチング、ファシリテーション、コンサルティングで、企業の成長を支援しているそうですね。クライアントは、どんな経営課題を抱えて頼ってくるんでしょうか。
 
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弊社のクライアントさんは、ある程度経営が安定してきていて、そこからさらに、企業として成長していくにはどうすればよいかと考えているケースが多いです。そういう企業の社長に私がうかがうのは、「3年後、御社はどうなっていたいですか」ということです。
 
例えば、その企業の現在の売上高が10億円だったとします。そして、社長の3年後の目標は売上高50億円だったとする。私が「このままの経営でそれを達成できそうですか」と聞くと、その目標にたどりつく具体的な方法は答えられないことが多い。そこで、「その目標にたどりつくための方法を探していきましょう」と話を進めていくケースがほとんどですね。
 
 

目標達成を無意識に諦めている

 
――クライアント企業の社長の目標は決まっている。でもそれを達成する道筋が見つからない。それを見つけるために、御社を頼ってくると。では、そうした企業が目標を達成するために改善すべき課題はどんなところにあるのか、教えてください。
 
クライアントさんが、今年の売上高は10億円だったので、来年は15億円にしたいと思っているとしましょう。皆さん、そのくらいなら何とか達成できるだろうと考えるんですね。でも、50億円にしたい場合はどうでしょうか。そこについては真剣に考えていない――というよりは、「50億円までいけたらいいな」とぼんやりとイメージはするものの、最初から無意識に諦めています。本気になれていない。
 
――目標が大きくなると、本人たちが無理だろうと諦めてしまっていると。
 
そうです。わかりやすく言えば、個人の年収もそうじゃないですか。「だいたい今年はこのくらい、来年増えたとしてこのくらい」と想像はできると思うんです。でも、「来年で倍になる方法は?」と聞くと、皆さん、「う~ん」と考えてしまいますよね。それと同じことです。
 
皆さん、人生においていろいろと諦めていることがありますよね。ちなみに、私もいろいろ諦めています(笑)。でも、「何で諦めているんですか」って聞かれると、「うーん」と、迷いませんか?
 
――確かにそうですね。でも、諦めるのは自分に力がないと認めたからでは?
 
そうだったとしても、例えば学歴がまったくないのに、ビジネスパーソンとしてものすごい成長をしている人がいたとしますよね。その人と比べたら、諦めてしまった人も、ある時点までは無力じゃなかったと思うんですよ。ある時点までは(笑)。
 
ではどこで差がつくのか? 成長している人たちは、自分の解釈でパフォーマンスを下げなかったんです。だから差がついた。
 
 

解釈が行動を阻害している

 
――解釈でパフォーマンスを下げるというのは?
 
多くの人は、解釈で自分の行動を抑制しているんですよ。例えば、B-plusさんは今、ネットで媒体を発行しているじゃないですか。では、媒体の売り上げを1年後、倍にすることを信じて活動できますか――と聞かれたときに、「いやいや、先月の伸び率が●%なんだから1年後に倍は無理でしょ」と運営している皆さんは答えるでしょう? それこそが解釈です。
 
●%の伸び率の延長線上を想像するから無理だろうと思っているだけですよね。大事なのは、そうやって解釈をすることではなく、真剣に倍にしようとして会話ができるかどうかなんですよ。
 
常識的な経営者の方々は、少しずつ、利益をコツコツ積み重ねながら企業を成長させることをイメージすると思います。でも、劇的に伸びる企業の社長は積み重ねではなく、すぐにでもそこにたどり着きたいと考えている。ただ、役員から「そんなの無理です。うまく行った例がない」と言われるでしょうね。役員たちは、良かれと思って言ってくれている。
 
しかし、伸びる企業の社長は、それを無視してでも、自分の信じた目標に向かいます。世界中の成功者のお話ってそうじゃないですか? 周囲がやめておけと言うようなことを、やっていますよね?  私は、それをやり切った人の中の数%が、世の中で成功するんだと思っています。そうでないと、世の中は頭のいい人が上から順にお金持ちになっていくはず。有能である順番で。でも、現実はそうじゃないですよね?
 
所得番付を見ればわかります。あの番付は、周囲が制止するようなことを、思い切ってチャレンジした人たちの順番を表していると思いませんか? 番付に入れない人は、解釈をしてしまっているんです。解釈が、選択するべき行動を阻害しているんですよ。
 
~vol.2に続く~
 
企業の成長には何が必要か?
~「すごい会議」コーチ、デルフィーコンサルティング株式会社・久保田記祥社長に聞く~
vol.1 解釈するのではなく、真剣に目標達成を考えるべき
 
(取材2018年4月)

 著者プロフィール  

久保田 記祥 kubota noriyoshi

デルフィーコンサルティング株式会社 代表取締役/一般社団法人すごい会議 認定コーチ

 経 歴  

千葉県出身。大学卒業後、IIJテクノロジー(現IIJ)で営業を経験。その後、製造業で社長秘書、経営企画などを担当。同社で「すごい会議」のサポートシステムを開発・導入する。同社の子会社としてシステムを外販する会社を設立。さらに、「すごい会議」の認定コーチとなり、独立してアカリス株式会社を設立(2016年デルフィーコンサルティング株式会社に社名変更)した。「すごい会議」を通じたコーチング、ファシリテーション、コンサルティングをあわせた企業成長支援のサービスを展開中。株式会社ブランジスタの社外監査役および、トークノート株式会社社外監査役も務めている。

 オフィシャルサイト 

http://www.delphi-consulting.com/

 
 

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