vol.3 「貸切列車」
列車を貸切って、非日常を楽しんでみませんか・・・?
今や、身の回りの様々なものが「買う」から「借りる」の時代になってきました。種類も多種多様になったレンタルビジネスの中から、特に気になる「レンタル●●」をピックアップ。第3回は、一度はやってみたいと思ったことのある人も多いであろう「貸切列車」に注目します!
「列車を貸切るなんて、レンタカーのように個人でできるの?」という声が聞こえてきそうですが・・・実は、思っていたより気軽に利用できてしまうんです! しかも、調べてみたら、貸切列車を実施している鉄道会社は全国各地にある模様。利用についての細かなルールは会社によって違うけれど、今回は映画などの撮影にも良く利用されている、東京の都電荒川線の貸切列車をフィーチャーして、いろいろと調べてみました。
予約方法や運賃は・・・? 気になる列車の借り方
まず、気になる貸切列車の予約方法とは? 何ヶ月も前から、ものすごく複雑な手続きや書類の提出が必要なのかと思いきや、都電の場合、貸切希望日2ヶ月前の月初め・1日午前10時から、荒川電車営業所にて電話で受け付けているそうです。さらに利用日も、毎月4の付く巣鴨地蔵縁日やお彼岸、正月など、いくつか設けられている指定日を除いては、なんと毎日! 通常の運行の合間を縫っての運行ということで、受け付けている件数は限られるとはいえ、そんなに日常的に貸切にできるものだったんですね・・・。
レトロなムードで人気の9000形も貸切可能
利用状況も好調で、月平均20組ほどの利用があるのだとか。特に、7月から9月の行楽シーズンは、ほぼ予約が埋まってしまう人気ぶり。ゆえに、毎月1日午前10時は、予約電話がなかなかつながらないなんてことも。まさか、こんなにも列車が貸切利用されているとは、知らなかった人も多いのでは? しかも、車両は、7700形、8500形、8800形、8900形、9000形の5タイプがあり、基本的には希望の車両を貸切ることが可能。これは、電車好きの人には、たまらなく嬉しいはず!
でも、正直、気になるのは運賃。やっぱり、貸切となると、すごくお高いんでしょう・・・? と恐る恐る確認すると・・・ご安心ください。片道運行1回につき、一般の場合は1万3820円と、想像のはるか上を行く安心価格でした!
貸切なら、こんなことやあんなこともできる!
用途としては、映画撮影やタレントさんのPV撮影といったものから、学生の遠足や観劇などのための交通手段としての利用が多いそう。じゃあ、個人や少人数は利用できないのかというと、全くそんなことはありません! 価格もリーズナブルなので、個人や少人数のグループからも様々な需要があるとのこと。
沿線のバラなど、季節ごとの車窓をゆったり楽しめるのも貸切の魅力
例えば、演劇や音楽会、お笑いライブといったイベントでの利用の他、披露宴、趣味やタレントさんのファン同士の集いといった少人数での利用事例も多数。記念日やサプライズなどに利用するのも、良さそうですよね。通常の運行は各駅停車なのに対して貸切運転の場合は停留場に停車せずに走ることができたり、車窓の風景を独り占めできたりと、特別感が味わえるので、思い出に残るひと時になるのではないでしょうか。
なんだか、知れば知るほど親近感が湧いてくる貸切列車。手の届く非日常体験として、一度は利用してみたいものですね。なお、車内での飲食や車内設備の使用不可など、利用する際は、ルールや注意事項を事前にしっかりと確認しましょう。
冒頭でもお伝えした通り、都電だけではなく、貸切列車を行っている鉄道会社は全国あちこちにあるので、気になった方は今すぐ、地元の鉄道会社のホームページをチェックしてみてください。
東京都交通局 都電
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/toden
※映画、テレビ、雑誌などの撮影での貸切については撮影に関する許諾が必要となります。
※個人の貸切でも、撮影が入る場合には撮影に関する許諾が必要となる場合があります。
(2017.9.8)