舞台『不思議な少年』の公開ゲネプロが9月8日に開催されました。舞台は9月9日から新国立劇場 小劇場で行われます。また、9月30日と10月1日の2日間は、大阪のクールジャパンパークWWホールにて公演が決定。主演の別所哲也さんら、総勢4名が登壇しました。
 
『トム・ソーヤーの冒険』や『ハックルベリー・フィンの冒険』などで知られる、アメリカの文豪マーク・トウェインが執筆した『不思議な少年』は、16世紀のオーストラリアの小村に突如現れたサタンと名乗る美少年の語り口に乗せられ、不思議な世界へ入り込む少年たちの物語。トウェインが亡くなるまでの間に何度も改稿を重ね、遺稿を元に出版されたそうです。本公演では、脚本・演出家のG2が『不思議な少年』の物語とトウェイン自身が歩んできた波乱万丈な人生を交錯させたオリジナルストーリーとしてお贈りします。
 
本作の語り部であり、サム・クレメンズ（マーク・トウェインの本名）を演じるのは、B-plusの巻頭企画であるスペシャルインタビューにも出演してくださった別所哲也さん。そして、少年役に平埜生成さん、サムの妻オリヴィア役に筧美和子さん、若かりし頃のマーク・トウェイン役に白石隼也さんと豪華キャストが集結。キャスト陣はゲネプロが始まる直前まで稽古に励んでいたそうです。別所さんは本作について、「ラブストーリーとして楽しんでもらいたいですね。サムとトウェイン、オリヴィアの三角関係も見どころです」と語り、平埜さんは「時間や空間を越えたファンタジックなストーリーで、大人から子どもまで楽しめると思います。舞台を観たことがない方にも楽しんでもらいたいですね」と物語の魅力について述べました。

別所さん演じるサムと、白石さん演じるトウェインが対峙するシーンのかけ合いも見どころの一つです。その圧巻の演技に思わず息を呑んでしまうはず。白石さんは「場面転換が多く、頭の切り替えが重要な芝居で、追い付くことに時間がかかりました。でも、1ヶ月の稽古を重ね、自信を持って初日を迎えられます」と笑顔で意気込みを語ってくれました。
 
本作は物語の経過によって、舞台上の演出もガラリと変化。シーンごとに変わるピアノの生演奏も舞台に花を添えています。特に、印象的なのはラストシーン。シャボン玉が舞台上を包み込み、クライマックスを迎えます。その幻想的な演出に目が離せなくなるでしょう。