多くの経験と学びを重ねて
誰かを元気づけられる存在に
俳優 玉田志織
2017年に開催された第15回全日本国民的美少女コンテストにて審査員特別賞に選出され、芸能の道に入った玉田志織さん。今年は3クール連続でドラマに出演するなど、俳優としての実績を重ねている。そんな玉田さんが芸能の道を志したきっかけは、東日本大震災だったという。人を元気づけたり、勇気を与えられたりする人になりたいと語る玉田さんに、仕事に対する価値観や楽しさをお聞きした。
困っている人を元気づけられる存在になりたい
もともとドラマや映画が大好きで、小さい頃から、アニメを観るよりもドラマや映画をよく見ていたんです。演じている方々がとてもキラキラしていて憧れは持っていました。その憧れが目標に変わったきっかけは、東日本大震災でした。私は宮城県出身で、東日本大震災で被災をしました。当時、多くの芸能人の方々が被災地に訪れて私たちを励ましてくれました。
テレビや映画で観ていた方と実際にお会いして「頑張ってね」と声をかけてくださったときに、私もこういう風に困っている人や落ち込んでいる人を元気づけたり、勇気を与えられたりする存在になりたいと思ったんです。そうして、国民的美少女コンテストに応募することにしました。
私は小学校一年生のときから、歌とダンスを習っていました。なので、コンテストではそれをアピールしたんです。ありがたいことに審査員特別賞をいただくことができて、事務所への所属が決まりました。当時は、歌やダンスの方面に進んでいきたいと思っていましたね。ただ、演技レッスンを受ける中でお芝居への道が開けたんです。
当時レッスンを受けていた中で、私が誰よりも演技が下手だった自信があります(笑)。それが悔しくて、日々お芝居について考えるようになったんです。そうして与えられた役について考え抜いたうえで演じ切ると、すごく楽しいということに気付いたんですよ。歌やダンスはお芝居を通じてでもできるかもしれないですし、ドラマなどの作品を通じて誰かを元気づけられたら良いなと思うようになったんです。
当時は、本当にレッスンばかりの毎日でした。周囲の人と比べて実力が足りなかったことが、今考えると良かったのかもしれません。その悔しさがあったからこそお芝居にのめり込むことができましたし、試行錯誤して成長できたと思っています。