さまざまな役柄を通じて多くのことを学んできたという玉田さん。これまでに演じた役柄の中で、特にやりがいの大きかったものをお聞きすると、ドラマ『離婚しない男-サレ夫と悪嫁の騙し愛-』で演じた森野千里役だと答えてくれた。

どんな役柄でも演じられるように

演じた役柄はどれも楽しかったですし、大好きです。その中でも特にやりがいが大きかったのは、『離婚しない男』の千里かもしれません。ストーリー展開は観てくださっている方も読めなかったと思いますし、私もまったく想像がつきませんでした。私は、千里は悪役だと思っていたんですよ。でも、終盤になると実は筋が通っていたり、愛情深かったりすることがわかりました。みなさんもきっと驚いたと思います。演じていて楽しかったですし、やりがいの大きな役でした。 また、千里はこの役は私にしか演じられないと思えることのできた役です。先ほどお話しした、“頭を使わない演技”を多く経験できたんですよ。例えば、演技の中で突然笑いだしてしまったことがありました。私はそのシーンで笑おうとは考えていなかったんです。でも、私を通さず、千里が笑うという感情が出てきたんですよ。そういった経験ができたのは、共演者のみなさんのおかげです。特に一緒のシーンが多かった小池徹平さんには多くのことを学ばせていただきました。 SNSでは、この役を見て私を嫌いになったという意見も何度か見かけました。でもそれが嬉しかったですね（笑）！　役を通じて好きになってもらったり、嫌われたりするのは、私の演技が観てくださる方々に伝わったということですから。今後は、心底悪い役も演じてみたいです。 役を通じてではなく、実際の私のことはバラエティ番組や写真集などを通じて知ってもらえたら嬉しいですね。どうやら、私には物静かなイメージがあるみたいなんです。以前写真集のイベントでファンの方々とお話しさせていただいたときに、「すごく喋るね！」と言われたことがありました（笑）。みなさんが私にどんなイメージを持っているのか知れておもしろかったですし、今後もっと自分のことを発信していけたら良いなと思っています。 また、もともと目指していた歌についてもいつか挑戦できたら嬉しいです。音楽は昔から変わらず大好きなので、どんな形であっても関われたらという思いがあります。俳優としては、学生役を一度しか経験していないのでもう一度演じられたらと思っています。もうすぐ23歳になるので、まだギリギリ制服を着られるのではないかな（笑）。 目標は、どんな役でも演じられる役者になることです。今は演じるにあたって得意な役柄や苦手な役柄があります。先輩の俳優さんたちを見ていると苦手な役柄なんてないように見えるんですよね。そういった方々を見ると憧れますし、自分もなりたいと思います。どんな役柄でも大丈夫だと自信を持って言えるようになるのが目標です。 もちろん、困っている人や落ち込んでいる人を元気づけられる存在でありたいという気持ちも、変わらず持ち続けています。今後年齢を重ねていく中で、「あの作品で元気をもらったよ！」と言っていただけるようなお芝居をしていきたいと思っています。 （取材：2024年10月）