少年時代から馬と触れ合いながら育つ

インタビュアー 名高達男(俳優)
藤沢 実家が東京の世田谷区で近所に馬事公苑があり、小学5年生からJRA日本中央競馬会の乗馬スポーツ少年団に所属していました。その影響もあって、将来は馬にかかわる職業に就きたいと考えるようになったんです。そして、中学卒業とともに北海道にある競走馬を育成するための牧場に就職し、住み込みで馬の飼育や調教の仕事を始めました。
名高 その年頃からご実家を離れ、住み込みで働くのは大変だったことでしょう。
藤沢 確かに大変だったものの、プロとしての心構えを得る良い経験になりました。競馬ではレースに勝つために負荷のかかるトレーニングをし、さらに闘争心を育てることが重要ですからね。一方、乗馬では馬と人の共存や、心身の健康を重視します。弊社は、勝てる馬の育成を念頭に置きつつ、馬の負担にも配慮し、血統に頼りすぎることなく、どんな馬でも個性に寄り添って育て上げるスタンスです。乗馬で培った経験が、トレーナーとしてのあり方や馬との接し方に大きな影響を与えていると思いますね。