将来の笑顔のために
誠実な仕事を実施
職人として共通するやりがいとは
川村 翔也さん大樹さんにもおうかがいします。小さな頃からお父様の背中を見て、この道に進まれたのですか?
柴田(翔) 当時私は正直、この仕事にさほど興味はなく、高校時代は流通経済大学附属柏高校サッカー部で練習に明け暮れていました。でも卒業後、父との何気ない日常会話の中で、「家をつくっていくというこの仕事には、お客様の一生に一度の買い物に携われる喜びがあるんだ」と言われた時、「次の夢ができた」と思えたのです。
川村 マイホーム購入という人生の一大行事に関われる喜びに心を打たれたんですね。
柴田(誠) よほど打たれたのか、朝6時くらいに「今日から働かせてください」って言ってきたんですよ(笑)。突然お願いしてきたのは大樹も同じでした。確か中学の卒業式の翌々日だったはずです。
川村 卒業の2日後ですか!? 「働こう」とあらかじめ決めていたんですか、大樹さん。
柴田(大) 卒業の4ヶ月前くらいには考えていました。父と、6つ年上の兄の2人が頑張る姿を見てきたことが大きかったと思います。
川村 お2人の働きぶりを知って、職人がカッコいいと思えたということでしょうか。
柴田(誠) 私たち以外のスタッフの働きぶりも大きかったと思います。幼い頃から「うちの従業員たちが頑張ってくれているおかげで学校に行けて、おいしいご飯が食えるんだぞ」と2人には言い続けてきましたから。
川村 その教えを理解して、同じ道に進んでくれたことは父親冥利に尽きると思います。
柴田(誠) それはもう、嬉しかったです。でもプレッシャーも大きかったですね。なぜなら、会社の業績が息子たちの将来にも直結してきますから。
川村 確かに従業員のご家族のことを考えれば、しかもそれが自分の身内だとしたら、社長としての重責はなおさらだと思います。そんなご子息のお2人も、現在はご兄弟で職人のキャリアを積まれていますが、どんなところに仕事のやりがいを感じますか?
柴田(翔) 先日、大きな現場に入った際、お客様から「仕事も丁寧で、職人さんたちの一生懸命な姿を見てとても感動しました、またお願いね」とお言葉をいただいて、次につながる仕事ができた時は嬉しかったですね。
川村 お客様の評価というのは何よりも嬉しいものですよね! 私も舞台の仕事をすると、同じことをよく感じます。
柴田(誠) それが、私たちが仕事のやりがいを一番感じられる“全て”なんですよね。