何屋だからどうとか、マジ要らない
その前に、自分たちは商業者だ!
「写真屋がなんでそんなの売ってるの?」と思った人はナンセンスだ。言っとくけど、何屋だからどうとか、そういうの、マジ要らないから。私たちは写真店である前に商業者だから。私がそう言ったら「ホームセンターとドラッグストアで売ってるのに?」と聞いてきた人がいたけど、売ってないって(笑)。今は売ってるけど、なかったの。店が置かないから。置けば人が殺到するから、そこでクラスターが発生したらまずいからね。
私も経営者だからその理屈はわからなくもない。でも、お客さんはそれらが必要なわけで、誰かがそのニーズに応えなきゃならないと思った。だから「売ろう」というより「応えよう」という気持ちのほうが強かった。有事における商業者の役割に立ち返れば、実店舗を構えている場合は半径1km圏内のお客さんの生活の役に立つこと。これが第一だ。だから特設コーナーを設け販売を始めた。商業者こそ、有事の際は自分たちの社会的役割に立ち返れるようでありたいよね。
もう元の世の中には戻らない
覚悟してオンライン化を進めろ!
で、ピックアップとデリバリーのどっちがいいかというと、圧倒的にピックアップだ。理由は、お客さんは外に出たいから。いいかげん家にいるのに飽きてるのよ(笑)。地方は車社会だから移動もパーソナル空間で安全だし。「どこか行きたい! でも、用もなしに車を出すのは人目がちょっと・・・」というお客さんにオンラインで売ろう。そして店に取りに来てもらおう。
この際ハッキリさせておくけど、6月になったらお客さんが戻ると思ってる人は、間違いだからね。コロナが収束しても元の世の中には戻らないよ。4月22日に政府の専門家会議が「人との接触8割減のための10のポイント」という指針を出したでしょう。国があれを出したということは、間違いなくああなるから。人間は2週間で充分新しい習慣が身に付く生き物なのに、1ヶ月延長したんだよ!? 元に戻るはずがないじゃないか。
であれば、当然ビジネスのやり方も変えていかないといけない。そうでなくても一つのビジネスモデルが永遠に続くことなんてあり得ない。稼いでる間に次の手を打っておかないから不況で騒ぐ破目になるんだよ。
時代が移れば買い方も売り方も変わる。今はそれがオンラインだ。サトーカメラはオンラインで接客を始めた。Amazonや楽天で買うのもいいが、接触するのが危ないだけで、みんな、人には会いたいんだ。だったらオンラインで会えばいい。
オンライン接客の双方向性に商機あり
ただし、本格的に取り組むべし
具体的には、例えば宇都宮本店の竹原店長なんかは彼個人に何百人もお客さんが付いている。だから店内からZOOMで一度に複数のお客さんを接客している。他のアソシエイトも同様で、店内のこの辺であの人が、あっちの売り場ではあの人が、というふうにやっている。「このカメラすごくいいですよ。あっ、山田さん興味ありそうですね。ありがとうございます。おっ、田中さんもですね。じゃあちょっと操作性をお見せしますね。そこ詳しく聞きたい、みたいなことがあったら言ってください。じゃあ始めますね。まずここのダイヤルが・・・」みたいな感じだ。
このやり方のどこがいいかというと、双方向なんだよ。わかりやすい例で比較すると、矢沢の永ちゃんがyoutubeでライブを生配信します、何万人というファンが見て楽しみます、でも見るだけです――これだと一方通行。「ジャパネットたかた」と同じ、従来どおりのライブコマースだ。それに比べてZOOMのオンライン接客は、参加者は少数制で永ちゃんのほうもファン個人の顔が見えているし、その人の名前もわかるし対話もできる。それだけでも絶対嬉しいはずだ。この価値は半端ないと思う。
リアル店舗の接客は1対1がメインだった。ライブコマースは1対何万人。確かにすごい進歩だけど、一方通行の限界があった。それに対してオンライン接客は、同時に1対5人でも10人でも、対話式の双方向だから、リアル店舗と遜色ないレベルの個別対応ができる。
ただし、ひとつ注意したいことがある。オンライン接客もピックアップも、片手間でやると失敗する。ちゃんと専門事業部を設けて、ノウハウを蓄積して、新たな事業の柱に育てるつもりで取り組まないと成功しない。その他のポイントとか考え方については今後の個別支援でも指導していくし、「オンライン勝人塾」でも教えていくし、「佐藤勝人youtubeチャンネル」などでも発信していくつもりだから、時流に沿った売り方を学びたい人はぜひそれらに参加してくれたらと思う。
最後に若い人たちに向けて言っとくけど、「オンライン飲み会楽しいね♪」で終わってちゃもったいないぞ! 楽しいだろうけどオンラインシステムはあくまでツール。それをどうやってビジネスに変えるかだ。70年代にビデオが一般発売されたとき、大半の人たちはエロビデオを見て喜んでただけだった。でも、その時にビデオ映画の制作会社を立ち上げた人、名作を発掘してきてレーベルを立ち上げた人、そういう人たちはその後のビデオの爆発的普及とともに成功を収めた。あれと同じ変化が今来ているんだ。波に乗ろう!
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主催/日本販売促進研究所
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後援/サトーカメラ株式会社・想道美留(上海)有限公司
vol.43 変化は新ビジネスの好機。波に乗れ!
著者プロフィール
佐藤 勝人 Katsuhito Sato
サトーカメラ代表取締役副社長/日本販売促進研究所.商業経営コンサルタント/想道美留(上海)有限公司チーフコンサルタント/作新学院大学客員教授/宇都宮メディア.アーツ専門学校特別講師/商業経営者育成「勝人塾」塾長
経 歴
栃木県宇都宮市生まれ。1988年、23歳で家業のカメラ店を地域密着型のカメラ写真専門店に業態転換し社員ゼロから兄弟でスタート。「想い出をキレイに一生残すために」という企業理念のもと、栃木県エリアに絞り込み専門分野に集中特化することで独自の経営スタイルを確立しながら自身4度目となるビジネスモデルの変革に挑戦中。栃木県民のカメラ・レンズ年間消費量を全国平均の3倍以上に押し上げ圧倒的1位を獲得(総務省調べ)。2015年キヤノン中国と業務提携しサトーカメラ宇都宮本店をモデルにしたアジア№1の上海ショールームを開設。中国のカメラ業界のコンサルティングにも携わっている。また商業経営コンサルタントとしても全国15ヶ所で経営者育成塾「勝人塾」を主宰。実務家歴39年目にして商業経営コンサルタント歴22年目と二足の草鞋を履き続ける実践的育成法で唯一無二の指導者となる。年商1000万〜1兆円企業と支援先は広がり、規模・業態・業種・業界を問わず、あらゆる企業から評価を得ている。最新刊に「地域密着店がリアル×ネットで全国繁盛店になる方法」(同文館出版)がある。Youtube公式チャンネル「サトーカメラch」「佐藤勝人」でも情報発信中。
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