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コラム ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」第6回 計画の進め方、時間の使い方、そして効率的な学習方法とは? ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」 一般社団法人日本ほめる達人協会 理事長 西村貴好

コラム
皆さんこんにちは。日本ほめる達人協会理事長の西村貴好です。今回も皆さんと一緒に、未来を切り拓いていく言葉を獲得するためのトレーニングをしていきます。今回は仕事における計画の進め方と時間の使い方、そして効率的な学習方法について考えます。
 
 

計画は完璧を求めすぎない

 
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皆さん、何か物事を進めるときには、計画を立てますよね。しっかりと本番に臨むためには計画を立てて、綿密な準備をすることが大事です。計画に関する名言で思い出すのは、阪急・東宝グループの創設者、小林一三氏が言った、

百里先の見える人は、世の中から気狂い扱いされる。
現状に止まるものは、落伍者となる。
十里先を見て事を行うのが世の成功者である。



――という言葉です。
 
続いて、私が計画についてよく言うのは、プランAよりも、プランBが最高だ――ということ。
 
プランAは、その計画を世に出した場合、世間にどのような影響を与えるかを徹底的に考え尽くし、練りに練ったものです。しかし、こうした計画は往々にして、自分たちの頭の中だけの考えに基づいてつくられているため、世に出してみると予想通りに事が運ばないケースが多いのです。
 
その結果をみて「おかしい。こんなはずではない」と考える。そのときに大事なのは、練り上げたプランAにこだわりすぎず、結果を踏まえたプランBを考えてみることです。
 
予想とは異なっていた部分を修正して調整する。それをまた世に問う。そうやって、プランAが磨きこまれた末に生まれてくるプランBのほうが、常に最高なのです。そして、さらにプランCへ。ただし、プランBにするためには、プランAがなければならない。つまり、プランBのためのプランAなのです。テストマーケティングを続けるような気持ちで、最初から完璧を求めないほうが、結果としていいものができあがります。
 
 

相手の時間を奪わない人が、仕事のできる人

 
次に考えるのは、時間です。皆さん、時間を大切にしていますか? 19世紀イギリスの自然科学者、チャールズ・ダーウィンは、

一時間の浪費をなんとも思わない人は、
人生の価値をまだ発見してはいない。



――という名言を残しています。ビジネスパーソンは、相手の時間を相手の命だと思えるかどうかが大事ですよ。仕事ができる人ほど、時間はコストであって、最も高価なものであることがわかっているものです。
 
取引先や上司、同僚、誰でもいいです。一緒に仕事をする人に有能な人物がいたとしましょう。有能な人ほど、きっとあなたの仕事における時間の使い方を見て、あなたの仕事ぶりの良し悪しを見極めているのです。
 
一緒に仕事をしている人の手を止めてしまうようなことは、極力避けたいですよね。相手の仕事の進捗を想像して、その人の大事な時間を無駄にしないような配慮をしたいものです。そう考えると、相手の依頼や質問などに対して早くレスポンスできる人は、仕事のできる人です。
 
依頼に対して素早く対応できるのは、相手のことを考えているからこそ。そして、責任を持って頼まれごとを遂行しようという心構えがある。そうした姿勢が他人からの信頼を生みます。時間の使い方は、その人の仕事力を測るバロメーターになるのです。
 
忙しい中でも、きちんと素早くレスを返すことで、仕事のスキルもあがります。なぜなら、頼まれた仕事を後回しにせず、いかにして抱えている仕事と平行して効率的にこなしていくか、常に頭を働かせているからです。
 
そうやって仕事に取り組むほうが、漫然と働いている人よりも処理能力がアップしますし、それをきちんとミスなくこなせるようになれば、漫然と働く人との差が歴然と現れてきます。忙しい人は忙しい中で、絶えず脳をフル回転して仕事を効率化する方法を自己開発しているのです。
 
 

学習には段階がある

 
最後に考えたいのは学習することについてです。そこでまず皆さんにお伝えしたいのは、学習には段階があるということです。1段階目は学習対象について、何も知らないゼロの状態から知識を得ていく段階です。2段階目は、学び知ったことを、意識して実践する段階。学んだことを反復して、うまくできたり、失敗したりを繰り返す時期ですね。いわゆる、ぎこちない段階。3段階目は意識して行えばうまくできるようになる段階。これらの過程を経て最後は、意識せずにうまくできるようになる段階に至ります。学習は、このように段階を踏んで、少しずつレベルがアップしていくものなのです。
 
 

学習効果を高めるには

 
学習効果を高めたい場合は、自分だけで完結せず、アウトプットの場を意識的に設けることが大事です。例えば、自分の学んだ内容について誰かの前でスピーチをするとか、上司にプレゼンをするとか、そうしたアウトプットの機会をつくり、それを行うことを学習する前から他人に対して宣言する。宣言すれば、追い込まれて一生懸命勉強をするでしょう。学習効果は飛躍的に高まるはずです。
 
学習効果を高めるには、不言実行よりも有言実行がいいのです。まずは口に出してみる。言った以上は周囲も期待するし、進捗を聞いてきますから、そうした他人の視線にうながされると、実行せざるを得なくなるものです。また、アウトプットのクオリティも上がります。
 
ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」
第6回 計画の進め方、時間の使い方、そして効率的な学習方法とは?
 
(2017.9.22)

 著者プロフィール  

西村 貴好 Nishimura Takayoshi

一般社団法人日本ほめる達人協会 理事長

 経 歴  

1968年生まれ。大阪府出身の「泣く子もほめる!」ほめる達人。ホテルを経営する家の三代目として生まれ、経営術を学びつつ育つ。関西大学法学部卒業後、大手不動産に入社して最年少トップセールスを樹立。その後、家業のホテルを継いで経験を積み、2005年に覆面調査会社「C’s」を創業する。短所ではなく長所を指摘することが調査対象の企業成長に効果があると発見し、「ほめる」ことの重要性に気付く。数々の実績を上げる中で、2010年2月に「ほめ達!」検定を実施する、一般社団法人日本ほめる達人協会を設立し、理事長に就任。以降、検定を通じて「ほめ達!」の伝播に尽力している。著書に『繁盛店の「ほめる」仕組み』(同文舘出版)、『ほめる生き方』(マガジンハウス)、『心をひらく「ほめグセ」の魔法』(経済界)、『泣く子もほめる!「ほめ達」の魔法』(経済界)、『人に好かれる話し方41』(三笠書房)などがある。

 日本ほめる達人協会オフィシャルサイト 

http://www.hometatsu.jp

 西村貴好オフィシャルブログ 

http://ameblo.jp/nishitaka217/

 フェイスブック 

https://www.facebook.com/hometatsu

 
 
 
 

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