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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

 
 
ダンスを軸に、さまざまなフィールドで活躍するSAMさん。そのチャレンジ精神を保つモチベーションが何にあるのかお聞きした。
 

心と気持ちを元気に保つ

 
モチベーションについては、あまり考えたことはありません。好きなものに取り組んでいるだけですからね。ただ、体と気持ちが元気であることは重要だと思います。どちらも元気でないと、「こんなことをやってみよう」という気持ちが湧かないし、実際に行動に移すこともできないでしょうからね。体と気持ちが元気であれば、いつまでもチャレンジを続けられると思っています。
 
そのためには、自分の体を自分で動かすことが大切です。筋肉は裏切りませんからね。何歳になっても、無理のない範囲でトレーニングを続けていくつもりです。目標は、死ぬまで自分の面倒を自分で見ることなんですよ。
 
年齢を重ねる中で、ダンスとの向き合い方にも変化が出てきました。若い頃はYouTubeやSNSなどはなく、情報を得るのも簡単ではなかったんですよ。だから、ハングリー精神がないとなかなか芽が出ない時代だったと思います。みんな必死になってダンスに関する新しい情報を得て、それを真似して自分のものにしていったんです。
 
当時はとにかく新しいものを求めていましたね。そして振り付けの中でもいろんなステップを見せるなどしていました。「あれもやらなきゃ」「これもやらなきゃ」という気持ちだったと思います。今は逆に、なるべくシンプルであることを求めているんですよ。僕は今後70代、80代になってもダンスを続けていくつもりです。その年齢になると、もちろん若い頃のようなダンスは踊れないでしょう。だから、動きの少ないシンプルなダンスでみなさんに楽しんでもらわないといけないんですよ。
 
そういったアイデアを、今年はいろいろと溜め込んだ一年でした。B.O.Cも活動をスタートしたばかりで、今は力を溜めている時期。ダレデモダンスに関しても、もっと日本中に広めるためにいろいろと計画を立てています。来年は、その溜めた力を外に出していきたいですね。2025年はアウトプットの多い年になると思いますので、ぜひみなさん楽しみにしていてください。
 
 
(インタビュー・文 中野夢菜/写真 Nori)
 
 
SAM(サム)
1962年生まれ 埼玉県出身
 
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15歳からダンスに携わる。19歳のときには単身でニューヨークにダンス留学し、さまざまなジャンルのダンスについて学んだ。1992年、TRFに参加。ダンス業界の第一線でストリートダンスを普及してきた。2019年からは「誰もが無理なく踊れるダンス」をテーマに、高齢者向けにダレデモダンスを考案。2023年にはTRFの30周年を迎え、2024年2月に日本武道館ライブを行った。そのほかラップユニット、B.O.Cをスタートさせるなど活躍の幅を広げている。

X(旧Twitter)
https://x.com/sam0113

TRF
https://trf.avexnet.or.jp/

ダレデモダンス
http://www.daredemodance.or.jp/

B.O.C
https://avex.jp/boc/
 
 
 
(取材:2024年11月)