長くロックンロールに携わる中で、音楽の楽しみ方に変化はあったのかお聞きすると、「ロックはやりすぎて、もう良し悪しがわからなくなることもある」と笑いながら話してくれたダイアモンド☆ユカイさん。それでも、自身の軸としてロックを楽しみ続けることは変わらないのだという。
人生を懸けて楽しむ
音楽に対しては、経験とともに考えの変わった部分もあります。常に新しい音楽が生まれ続けていて、そのどれも素晴らしいと思っていますね。俺自身、「ちょっとロックも飽きたからジャズをやってみたいな」「ビックバンドで歌ってみたいな」と思ったこともありますし、いろんなジャンルの音楽を歌わせてもらってきました。でも、本当に心から好きな音楽は一生変わらないんだと実感しています。
何事も、本質は変わらないんだと思いますよ。俺にとってその本質というのは、100%楽しみながらロックを歌うということです。だから、盟友のRed Warriorsギターshakeと一緒にDiamond Shake(ダイアモンドシェイク)というバンドを組みました。還暦を越えた俺たちが、新人バンドとしてデビューです(笑)。俺にとって、ロック人生の第二章だと思っています。
今後の俺のテーマは、「ロックンロールの火を消さない」こと。Diamond Shakeとして現役でロックを歌い続け、いつかは日本武道館のステージに立ちたいですね。Diamond Shakeでは、RED WARRIORSでの人気曲「バラとワイン」も歌わないし、映画『トイ・ストーリー』シリーズで歌った「君はともだち」も歌いません。今の俺たちのロックを、全力で歌っていきます。より多くの人にロックの魅力を伝えたいし、何より人生を懸けて楽しむことの素晴らしさを伝えていきたいと思っているんです。
夢は叶わないから夢と言う。だからデッカイほうが良いという言葉があります。小さな夢は目標や目的と変えてしまおうと思っています。目の前にあることを一所懸命にやる。それが一生懸命になっていくんだな。
(インタビュー・文 中野夢菜/写真 Nori/ヘアメイク 澤まきこ)
(取材:2023年10月)