意思ある者はチャンスをつかめ!
飲食業界の若獅子が吠えた
たとえば店の営業時間が11:00~23:00としましょう。ランチタイムのピークとディナータイムのピークを除けば、飲食店はだいたい14:30~17:00くらいまでは暇です。従来はこの時間もパートさんを置いて、ディナータイムの準備なんかをさせて、店長は店長室のパソコンで報告書類を作ったりしていました。だったら話は簡単。そもそもお客さんがいないんだから、パートさんを帰して店長が自分で仕込みをやればいいんです。事務処理なんて、そんなものに時間を割くことはないんですよ。売上が伸びていけば数字は見えてくるんだから。店長はパートさんがいるほうが業務的に楽だから、あんまり気持ちのいい提案ではないんですが、「売上が上がって給料も上がる」 のと 「今のまま赤字で給料は上がらない」 のと、どちらか選べと言われれば、もちろん前者ですよね、誰もが。「一緒に売上を上げて、給料を上げようぜ!」 と言うだけ。簡単です。
同じ人間でも、環境が変わって意識が変われば、仕事の仕方が変わってくるんですよね。朝来て夜帰れば給料がもらえる仕組みを守らせるんじゃなくて、給料がアップするチャンスを意識させて、見せてやる。そうすれば彼らはチャンスをつかもうと動き出します。うちは売上も利益も全スタッフが見られるようにしていますから、「これだけ利益が出ているから給料を上げてください」 と、社員が私たちに上申してくることもできます。実にシンプルな話なんです。
同じ人間でも、環境が変わって意識が変われば、仕事の仕方が変わってくるんですよね。朝来て夜帰れば給料がもらえる仕組みを守らせるんじゃなくて、給料がアップするチャンスを意識させて、見せてやる。そうすれば彼らはチャンスをつかもうと動き出します。うちは売上も利益も全スタッフが見られるようにしていますから、「これだけ利益が出ているから給料を上げてください」 と、社員が私たちに上申してくることもできます。実にシンプルな話なんです。
井戸氏いわく、チャンスをつかみとる人間は 「できる⇔できない」 の判断を持ちあわせていない。「できるようにするにはどうすればいいか?」 この点に思考が集中しているというのだ。エムグラントフードサービスでは社員もこの傾向を共有している。同社の組織づくりとは、どのようなものなのか。
組織構成は「勇者・戦士・戦士・戦士」
実は、会社をやってきて4年間、社員募集をしたことがないんです。「求人経験なし」 なんて外食産業だとありえないんですが、私たちは創業メンバーの知人か、前職での先輩・後輩・友人に声をかけて来てもらうスタイルを基本としてきました。理由は単純で、どうせ一緒に仕事をするなら気の合う人間としたいじゃないですか。しかも、自分の親しい人を失望させるわけにいかないので、社員はみんな、自分から職場のムードを盛り上げられる人間でないといけません。だからうちの会社はノリがいいですよ(笑)。 何かをやるときは鳴り物をドンドン鳴らして突撃していくようなアグレッシブさがあります。戦略会議なども、私が 「目標は1000億だ! 行くぞ!」 と言うと、間髪入れずに全員が 「おう!」。何をもって 「おう!」 なんだか・・・(笑)。 もちろんノリの裏で戦略は組み立てますが、いい意味での馬鹿さ加減というか、そんな雰囲気があります。人気RPGの 『ドラゴンクエスト』 で例えると、「勇者・戦士・戦士・戦士」 のパーティ構成。「後列でサポートする僧侶や魔法使いはいないのかよ!」 みたいな(笑)。でも、最初のパーティは戦士だけでいいんですよ。
好きなことを、好きな人と一緒にやる。そこから生まれる雰囲気や関係は井戸氏が最も重要視する基盤だ。だが、人間関係と経営が結びつくと、どうしても損得勘定が見え隠れしてくるもの。井戸氏には、その点についても独自の哲学がある。人と食事をしたり飲みに行ったら絶対に割り勘にしない。バーベキューなどのイベントでも肉の調達から車の手配まですべて自分でやる。「与えられるよりも与えたい」――この利他の精神が、会社にも大きな成長の芽をもたらしているようだ。
根底にあるのは利他の精神だけ
いわゆる自己満足でもあるんですけど、与えられるより与えることを心がけると、向こうが喜んでくれるんですよね。子どもの頃から、なんとなくそれは意識していました。
その意味で給料にしてもこだわりがあります。うちは同じ業界では高く設定しているほうだと思いますが、業界内で比較しても仕方ないので、「業界でトップなんて当たり前で、年収ランキングで名前が載るくらいになりたいよな」 と常に話しています。本当に、私だけでなく彼らにもそうなってほしい。ですから、やる気と将来性がある社員はどんどん起業させて経営者に育てていくスタンスを取っています。資本はグループが出していけばいい。すると彼らはチャンスが明確になるし、人材が育つことでグループも大きくなれば私にもチャンスです。利他の精神というのは、循環して返ってくるものだと思うんですよね。
社員ができるだけ夢を現実のものとして見られるように、もしくは 「チャンスを逃したくない!」 という想いに駆られるように、マネージャーの給料も、私の給料もオープンにしています。彼らにハッキリ伝えているんですよ。「4期目で俺はこれだけの給料を稼ぐし、来期は倍にする」 と。会社の売上としては、まずは1000億円。2016年には1000億のステージからの光景を見たいと本気で思っています。社員たちは 「じゃあ、まずは社長にこれだけ取らせようぜ。その次は俺たちが取らせてもらおうじゃん」 と、モチベーションを上げています。「夢」 が出てきているわけです。夢があるから人は起業するのだし、かっこいい企業家に憧れてチャンスをつかもうとする若い人たちも出てくるわけです。私自身が、彼らに向けてチャンスの風船を浮かばせていける人間になれれば・・・・・・ 最高ですね!
その意味で給料にしてもこだわりがあります。うちは同じ業界では高く設定しているほうだと思いますが、業界内で比較しても仕方ないので、「業界でトップなんて当たり前で、年収ランキングで名前が載るくらいになりたいよな」 と常に話しています。本当に、私だけでなく彼らにもそうなってほしい。ですから、やる気と将来性がある社員はどんどん起業させて経営者に育てていくスタンスを取っています。資本はグループが出していけばいい。すると彼らはチャンスが明確になるし、人材が育つことでグループも大きくなれば私にもチャンスです。利他の精神というのは、循環して返ってくるものだと思うんですよね。
社員ができるだけ夢を現実のものとして見られるように、もしくは 「チャンスを逃したくない!」 という想いに駆られるように、マネージャーの給料も、私の給料もオープンにしています。彼らにハッキリ伝えているんですよ。「4期目で俺はこれだけの給料を稼ぐし、来期は倍にする」 と。会社の売上としては、まずは1000億円。2016年には1000億のステージからの光景を見たいと本気で思っています。社員たちは 「じゃあ、まずは社長にこれだけ取らせようぜ。その次は俺たちが取らせてもらおうじゃん」 と、モチベーションを上げています。「夢」 が出てきているわけです。夢があるから人は起業するのだし、かっこいい企業家に憧れてチャンスをつかもうとする若い人たちも出てくるわけです。私自身が、彼らに向けてチャンスの風船を浮かばせていける人間になれれば・・・・・・ 最高ですね!
(インタビュー・文 新田哲嗣 / 写真 田中正清)
会社概要
株式会社エムグラントフードサービス
所在地
東京都渋谷区道玄坂2-10-10 世界堂ビル8F
オフィシャルサイト
本文紹介店舗
ステーキハンバーグ&サラダバー けん/ステーキ&カレー ふらんす亭/とんかつ&サラダバー よしかつ