ワインを変えるグラス
「リーデル」の魅力を体験
◆グラステイスティング・セミナーで
ワインの変化を実際に体験!
教えてくれるのは、グラスの機能を分かりやすく説明してくれるグラス・エデュケイターの白水健氏です。使用するグラスは 「ソーヴィニヨン・ブラン」「シャルドネ」「ピノ・ノワール」「カベルネ・ソーヴィニヨン」。今回は、カベルネ・ソーヴィニヨンのワインをグラスを変えて味わってみました。最初は、ベストマッチのグラスから。
「まず、香りを楽しみましょう。グラスをくゆらして、グラスの内側にワインを広げてください」。
リーデルのLEADクリスタルは鉛を含んでいます。より薄くなめらかな美しいグラスとなり、味の感じ方が変わるだけでなく、細かな凹凸にワインが付着することで複雑で豊かな香りを演出します。カベルネ・ソーヴィニヨンといえば、フルボディでリッチな香りと味わいが魅力のワイン。贅沢な果実感のある香りが広がり、そのまま一口味わえば口内で渋味と甘味が柔らかく膨らみ、壮大なスケールを感じさせます。飲み込んだ後も、余韻たっぷり。
続いて、少し先がすぼまっていて一回り小さなソーヴィニヨン・ブラン用グラスに同じワインを移し替え、同様にテイスティングします。すると、香りのスケール感は驚くほど小さくなり、物足りない印象に・・・。
「ワイングラスは、空気と触れる面積が重要です。先ほどのグラスはこちらより大きいので、ワインの香が揮発するスペースも広く、ビッグなスケールを活かせるんですよ。今度は、そのグラスで味わってみてください。・・・縁が狭くなっているので、頭の傾きが大きくなり、喉への流れが急になるでしょう? インパクトだけが強まり、このワイン本来の柔らかで豊かな味の広がりが感じられなくなりましたよね。ですが、このグラスは辛口の白ワインを飲むには最適な、素晴らしいグラスなんですよ」。
白水氏の言葉通り、グラスを変えるだけで同じワインとは思えないほどの味と香りが変化しました。さらに、他のグラスに移し替えても、それぞれ味は変わり、どれも “初めのベストマッチのグラスには叶わない” という印象を残したのです。どんなに良いグラスで、どんなに良いワインを飲んだとしても、形やサイズがミスマッチであれば、互いの本来の魅力を発揮できない。百聞は一見にしかず。約60分のセミナーで、「グラスを変えるとワインが変わる」 というリーデルの基本理念を理解することができました。
◆グラスを作り続けて約250年
「伝統と革新」を誇るリーデル社
リーデルの製品はワイングラスに限らず多岐にわたります。中でも注目は、オブジェのようなデザインのデカンタの数々。しかし、ユニークな形はどれも、ワインをより美味しくするために計算しつくして作られたもの。
「遊び心がある形も魅力の一つですが、リーデル社はファンクションを最も大切にしているんです。そのためにも、これからも革新を続けていきます。250年以上もの歴史があるからこそ、イノベーションをしないといけません。100年後には、どうなっているのか楽しみですね(笑)」 と、アンギャル氏は語ります。歴史の中でワインとグラスの関係性に目を付け、今や世界中のワインファンから称賛される名門グラスカンパニーとなったリーデル社。今後の展開にも注目です。
リーデルのグラスは、使ってこそ魅力や価値があるもの。リーデル・ワイン・ブティック青山本店では、事前に申し込みをすれば誰でもグラステイスティング・セミナーに参加できます。
ビギナー向けのスタンダードコースなら、使用したグラスの中から好きな1個を持ち帰ることができ、参加費は4200円。4個すべてを持ち帰る場合は12600円と、グラスの数やセミナーのグレードによってコースが分かれているので、ぜひホームページを確認してみてください。グラスへの意識が変わる、驚きの体験が待っています。
ウォルフガング・アンギャル氏 オーストリア出身。1985年、「技能五輪国際大会」 のため来日、レストランサービス部門で金メダルを獲得。その後1年間日本の調理専門学校の教授を務めた後、1989年より 「故国の魅力を日本に紹介したい」 とリーデルのグラスの有用性を広め始める。2000年、リーデル・ジャパンの代表取締役社長に就任。
リーデル・ワイン・ブティック青山本店
TEL 03-3404-4456
東京都港区南青山1-1-1 青山ツインタワー東館1F
定休日:日曜・年末年始
営業時間:11:00~20:00 ※土・祝は10:00 ~ 18:00
※セミナーの予約や実施店舗についてはホームページをご確認ください
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