宮地　たしかに、そういう意味ではポジティブなのかも（笑）！　宇佐美代表も、お話ししている限り、消極的だったとは考えられません。
 
宇佐美　ありがとうございます。前向きに考えることはとても大切で、例えばスポーツの世界で言うと、1対1の試合で負けるかもしれないと思った瞬間、もう負けなんです。相手が強いか弱いかは関係ないんですよ。
 
宮地　負けたことがあるから、無意識に負けるイメージをしてしまうんでしょうね。私は舞台で相手役の人に足を思い切り踏まれたことがあります。本気で取っ組み合うシーンだったので仕方がなかったものの、そこからは足を踏まれないかが気になって、本来の演技ができませんでした。他にも、次の日が朝早くて絶対に寝坊できないというときに限って、緊張で全然眠れないのも身近な例でしょうか。
 
宇佐美　そうですね。人は自然とマイナス思考に流れるんです。脳にマイナスの傷がついていると、なおさらですね。そこからどのように気持ちをプラスに切り替えるかが重要で、辛く苦しい中でも楽しめる力を養うために、できることをSBTで積み重ねていくんですよ。
 
宮地　なるほど。気持ちの部分で負けて良いパフォーマンスができなくなってしまわないように、導いてくださるんですね。若い頃はオーディションに不合格になったら泣くほど悔しかったんですが、今は仕方がないと切り替えられるようになりました。