濱中　最近は、歯が悪くなるとインプラントを勧められるケースが増えてきました。このような風潮について池尻院長はどのようにお考えでしょうか。
 
池尻　非常に残念ですね。というのも治療すればまだまだ使える歯であるにもかかわらず、安易に抜いてインプラントにする歯科医師も多いからです。歯は抜いてしまうと元に戻りません。それどころか「噛み合わせが悪いから歯を抜いてインプラントにしましょう」と言う歯科医師までいるんですよ。しかし、そのような場合でも入れ歯で十分。噛み合わせがいい入れ歯をつくり、装着すればいいだけの話なんです。
 
濱中　健康保険が使えないインプラントは、高額な点も大きな負担になるんですよね。
 
池尻　ええ。また、これはあまり知られていないのですがインプラントは薬の副作用が出やすいんですよ。特に骨粗鬆症の治療薬とは相性が悪く、インプラントを装着している口にこの薬を服用すると、顎の骨が壊死するという報告もあります。
 
濱中　やはり、口の中を気安く手術すべきではありませんね。