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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

家業の宝石関連事業と
心理学研究の二刀流!

 

食事がもたらす心理作用についての研究

 
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 心理学の分野では、どのような取り組みをなさっているんですか?
 
坂口 私が専門的に取り組んでいるのが最初にお話しした食生心理という分野で、これはもともと二十世紀初頭に生まれた、食事が人の精神や心理にどのように影響・作用するかという研究をさらに推し進めたものなんです。この研究を進めるに当たっては、さまざまな国で人がどのような食材を食べているのかといった統計的なデータを取得する必要があるものの、正確に判断するためのデータを集めるには膨大な時間と労力を要します。ですから、この研究が生まれた当時は、あまり深く追究できる学者がおらず、なかなか進展しなかったんですよ。
 
 なるほど。それを坂口社長が研究を重ねて、体系化したわけですね。
 
坂口 はい。祖父の代から自由な発想のもとにさまざまな事業に取り組める気風が生まれたことで、私も既存の型にとらわれない取り組みを追求したいという考えがありました。そこで当家の資産を活用して投資することで、未知の分野であった食生心理の研究を進めたのです。これによって、人が普段どのような食事をしているかで性格も異なってくることがわかり、なおかつ心理的な傾向を読み取るカウンセリングなどにも応用できる技術を確立させました。ほかにも脳科学や哲学、統計学といった分野の研究にも力を入れています。
 
 食べ物によって人の性格も変わるとは興味深いなぁ。先ほど、執筆活動もなさっているとおっしゃっていましたよね。それもやはり心理学関連の著書ですか?
 
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坂口 はい。最近では2024年6月に、通算10冊目となる『心身相関研究の最先端を考察する』という書籍を発売しました。こちらではストレスや精神的な症状で悩んでおられる方のほか、精神科や心療内科の医師などを対象に、心身相関を取り入れた治療法の研究結果をわかりやすく紹介しています。ほかにも、食生心理のテクニックを手軽に生活に取り入れられるような、いわゆるレシピ本形式の書籍の発行に向けて準備を進めていますよ。
 
 食生心理のテクニックを日常生活の中で活用すれば、心豊かに過ごせそうですね。