清掃業界の適当さにカルチャーショック
菅原 私は高校卒業後、夜間大学に通いながら大手情報機器メーカーに勤務しました。ただ、自分が本当は何をしたいのか模索していたんです。そんなとき、人から声を褒められて舞台俳優を目指すようなりました。養成学校に通い、プロダクションにも所属しながら、演劇を続けるためにアルバイト生活をしていまして。その中で、不思議なことに気付きました。
吉井 いったい、どのようなことでしょうか?
菅原 どのアルバイトでも、すぐに好成績をあげられたんです。私は要領の良いタイプなのでしょう(笑)。それでも、演劇で身を立てるのは難しいと断念。高校は電気科で学んだこともあり、26歳で電気設備工事会社に就職しました。その後、妻の同級生がビルメンテナンスの仕事をしていたので、その仲間に加わったんです。
吉井 菅原社長のことですから、すぐに実績を上げることができたのでしょうね。
菅原 いや、それより私は、清掃業界の仕事の進め方や事務作業の非効率さや曖昧さに大きなカルチャーショックを受け、途方に暮れてしまったんです。そこで、現場の業務や事務作業などを効率的にまとめる方法を考え、まずは表計算ソフトの簡易プログラムで事務作業の効率化と正確さを図りました。