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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

製造業を土台から支える
工場設備の設計・製作

 

海外の人々や製造業に携わる人々を支援する

 
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吉井 宮地社長は、設計や工場レイアウトなどの事業のほかに、人材の開発や育成もなさっているとお聞きしました。設立当初からのお仕事が現在にもつながっているんですか?
 
宮地 ええ。現在は主にフィリピン人技術者の育成に力を注いでいます。そのきっかけは2000年頃、知人に「フィリピンでゴミ処理の機械をつくろうとしている人がいるから、アドバイスしてもらえないか」と誘われて現地に行ったことでした。そこで、フィリピンの方々のやさしさに触れ、私が子どもの頃のような“昭和の家族の原風景”と言うべき懐かしい雰囲気を味わい、次第に魅了されていったんです。
 
吉井 フィリピンの方々との、温かい出会いがあったわけですね。
 
宮地 そうなんです。ただ、当時のフィリピンは貧しい生活をしている人も多く、ストリートチルドレンが社会問題となっていました。その光景を目の当たりにして「なんとかできないか」と考えていたところ、フィリピンには優秀な技術者が多くいるとわかったんです。そこで「ぜひ日本で働いてもらいたい」と人材派遣を開始しました。彼らが日本で働けば、母国の家族を養うだけでなく、国自体も豊かになると思ったんです。しかし、2008年のリーマンショック後、世界的な大不況の波が襲い、フィリピンの技術者たちの多くは派遣先企業の都合で契約を打ち切られ、母国に帰らざるを得なくなってしまったんですよ。
 
吉井 なるほど。いわゆる派遣切りなどが問題になった頃ですか・・・。
 
宮地 はい。その後、残った数名のフィリピン人技術者たちと、原点に立ち返ってものづくりをしようと考えました。しかし、その矢先に今度は東日本大震災の影響を受け、自社で製造を行うのが難しくなってしまったんです。でも、残ったメンバーは設計に関してのプロフェッショナルばかりでしたので、それならば「“ものづくりを支える仕事”をしよう」と決意し、現在に至ります。
 
吉井 まさにピンチの連続・・・でも、宮地社長はそれを次々と乗り越えてきたわけですね!
 
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宮地 仲間内ではよく「しぶとい」と言われますね(笑)。ただ、危機を乗り越えられたのも仲間たちに助けられたおかげです。だからこそ、人との縁は絶対に大事にしなければならないと誓いました。
 
吉井 先ほどおっしゃっていたように、自社の工場を持っていなくても、ものづくりを支える取り組みができるのは、宮地社長がご縁を大事になさった結果だと思います。ぜひ、これからの目標も教えてください!
 
宮地 フィリピンに本格的な拠点をつくるなど、海外で事業が行える体制も整えていきたいです。そして、人材の育成・開発を通じて、フィリピンをはじめとする海外の国や人々の手助けになれれば良いですね。そして今後も、私の経験やノウハウを活かし、ものづくりに携わる方々をサポートしていきたいと考えています。
 
吉井 海外の国への援助や、日本のものづくり業界への支援など、とても社会貢献度の高いお仕事をなさっていると感じました。私も、宮地社長のご活躍を応援しています。これからも頑張ってくださいね!
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
あえて難しい問題にもチャレンジしてみることですね。パズルみたいなもので、簡単にできてしまったら楽しくないと思うんです。私は頭を悩ませたり、いろいろ工夫したりするくらいに困難な仕事ほど、やる気が出て楽しくなるんです。
(宮地貴司)
 
 :: 会社概要 :: 
  ■ 社名 有限会社エムハンズ
■ 本社 〒252-1123 神奈川県綾瀬市早川2647-31 神奈川県早川工業団地協同組合会館1-B
■ 事業内容 加工技術コンサルティング/営業技術アウトソーシング/治工具の設計・製作/研究開発用装置、機器の設計・製作/工場生産ラインレイアウト
■ 設立 平成11年3月
■ 従業員数 8名
■ 主な取引先 株式会社ダイフク/日本ハイコム株式会社
■ ホームページ http://www.m-hands.co.jp/