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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

製造業を土台から支える
工場設備の設計・製作

 

工業製品をつくるための重要な土台

 
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吉井 宮地社長がおっしゃったように、製造用機械などの設計・製作だけでなく、工場のどこにその機械を置くかなどもメーカーさんに提案しているんですね。
 
宮地 はい。工場内の工程レイアウトとして、ツールやロボット周辺の付帯をお客様と打合せしながら3DCADで設計していきます。どんな風にケーブルを配線すれば良いか、人が誤って立ち入らないようにする安全柵をどこに置くかといった配置も決めていきます。さらに、マテリアルハンドリングと呼ばれる、工場内で使う部品などを効率よく運ぶための導線や、そのための設備も検討して提案を行っています。それによって工場内を省力化し、製造コストを大きく削減することができるんですよ。
 
吉井 いかに設備を効率的に配置して省力化できるか、工場内のレイアウトをあらかじめシミュレーションすると。
 
宮地 ええ。メーカー様がどんな工場にしたいか、どんな製品をつくりたいかを細かく聞いたり、実際の敷地面積や寸法と照らし合わせたりして、段階的にブラッシュアップしながらレイアウトを決めていきます。また、治工具や製造用機械の加工方法や設計方法なども、メーカー様と打ち合わせするんです。ただ、実を言うと弊社は工場を持っていないんですよ。そのため、業界内では「自社で工場も持っていなくて本当にできるのか」と言われることもあります。
 
吉井 えっ、それでは、どのように治工具や機械を製作するんですか?
 
glay-s1top.jpg 3DCADによる治工具設計の例
3DCADによる治工具設計の例
宮地 加工業者に部品製作を依頼して、知人の会社の工場や、独立した元スタッフの工場で弊社のスタッフが組立・調整・検査を行います。弊社は、そのような協力業者とのつながりがとても強いんです。仕事が大変なときは、仲間同士で助け合うこともあるんですよ。
 
吉井 だから自社の工場を持っていなくても業務が行えるんだ! それが可能なのも、宮地社長のお人柄はもちろん、これまで築き上げてきた人間関係や豊富な経験があるからこそなんでしょうね。
 
宮地 そう言っていただけるとありがたいですね。弊社の事業は、製造業に携わるメーカー様のサポートですから、業界内のつながりやご縁はとても大事しているんです。
 
吉井 素晴らしいですね。私は工場見学などで「こうやって製品がつくられるんだ」と、すでに工場が稼働している状態しか知りませんでした。でも、そもそも製品をつくるには、そのための機械がないとできないわけですからね。宮地社長が手がける業務は、工業製品をつくるための土台となる、すごく重要なお仕事なんだと実感しました。