◆日本そば打ち名人会直営
湯島の人気店「十八割蕎麦」
年に2回ほど出る新蕎麦の中でも、とりわけ秋蕎麦は、味も香りも良いとされています。江戸時代より健康・美容食として日本人に親しまれてきた蕎麦は、シンプルな材料ゆえに素材の持ち味やつくり手の技術が問われ、味も様々。そのため、蕎麦店巡りを楽しむ通も少なくありません。都内だけでも多くの名店がしのぎを削る中、文京区・湯島に、注目したい蕎麦店が。
湯島天神の大鳥居の足元にある「十八割蕎麦」――蕎麦に関するイベントへの参加や蕎麦打ち教室を主催する「日本そば打ち名人会」の直営店。関東圏に3つの工房を持ち、唯一の店舗として運営するのが、この十八割蕎麦です。
“そば打ち名人”が手がける店とあって、十八割蕎麦では本格的な手打ち蕎麦を味わえます。加えて、店の営業時間外には完全予約制にて、蕎麦打ち体験も可能。おいしい蕎麦に舌鼓を打つも良し、名人の手ほどきを受けて自分で蕎麦を打つも良し。この秋は、十八割蕎麦で、奥深い蕎麦の世界を体感してみませんか。
◆香り高い蕎麦粉を使用し
名人の指南で蕎麦打ち体験
店のメニューのほとんどは、小麦粉のつなぎを使わない十割蕎麦。蕎麦はグルテンを含まず生地がまとまりづらく、十割蕎麦を打つには熟練の感覚と技術を要します。そのため、体験でつくるのは、初心者でも比較的打ちやすい八割の蕎麦。事前に用意された蕎麦粉8割と小麦2割を、鉢の中でまんべんなくしっかりと混ぜることから蕎麦打ち体験はスタートします。
粉が馴染んだら、水を加えて生地をまとめる「水まわし」――非常に重要な工程です。なぜなら、水と粉がしっかり馴染まないと、切れやすくコシのない蕎麦になってしまうから。また、水加減も、粉の配分やその日の湿度などによって変わるので、長年の経験がないと見極めは至難の業です。もちろん、体験時は名人が目を光らせてくれているのでご心配なく。1度目の加水では、粉をかぶせるように指を立ててかき混ぜ、手のひらを擦り合わせながら水を馴染ませます。そして2度目の加水で、鉢の底に押し付けるように生地をまとめたら、いよいよ伸ばしの工程へ。
◆名人の技が活きた名物蕎麦
打ちたて茹でたてを賞味
他では出合えないオリジナルメニューが並び、蕎麦打ち体験以外にも足を運びたい十八割蕎麦。特に、一風変わった店名と同名のメニューは、ぜひ味わっておきたい名物です。これは、十割の蕎麦と八割の蕎麦を重ねて1本にした、ツートンカラーが目を引く蕎麦。グルテンの有無や水分量など、全く状態の異なる生地を1つにするというのは非常に難しく、卓越した技が光る逸品と言えます。そのままはもちろん、塩や枕崎産のカツオと秘伝のかえしを合わせたつゆで、じっくりと味わいましょう。
日本そば打ち名人会
十八割蕎麦
〒113-0034 東京都文京区湯島2-33-6
TEL 03-6803-0802
営業 11:30~15:00(土日祝11:00~16:00)、18:00~21:00(夜は予約のみ)
定休日 不定休
湯島工房
〒113-0034 東京都文京区湯島3-30-1 湯島天神 梅香殿2F
江戸川工房
〒344-0114 埼玉県春日部市東中野1023
清水公園工房
〒278-0043 千葉県野田市清水906 清水公園花ファンタジア内
http://sobauchi-meijinkai.com