欧州と日本では宝石の歴史と文化が違う
日本はファッション、欧州は守り神
バンコクとスリランカで私が何を見、その後どう宝石にハマっていったかを話し始めると長くなるから今回は割愛するが、とにかくわかったのは、一つは、Sさんは宝石鑑定士で業界でも指折りの目利きだったということ。日本の宝石文化は戦後ファッションとして始まったから歴史が浅く、宝石そのものの価値よりもティファニーやグッチといったブランドで値打ちが決まる、と私に教えてくれたのもSさんだ。極端に言えばカス石でもそれなりの値段で売れるから、いい石はほぼほぼ日本に入ってこない。本当にいい石は欧州に行く。あっちでははるかに高く売れるし、お客さんも成熟しているからだ。
というのは、欧州の宝石文化はもともと、おまじない的な意味での守護、つまりスピリチュアルな加護を受けるための物として始まっているんだよね。その歴史は古く、古代エジプトの時代までさかのぼれるというから半端じゃない。中世になって商人階層が現れてからは「宝石商」が宝石を扱う人のイメージになったけど、それでも人々が宝石を買うのは占い師を通じてだった。占い師さんが、「あなたは今後3年間はこの宝石を身に付けなさい。守ってもらえるから」という感じで、霊視鑑定とセットで勧める物だったんだ。
普通に“見える”先生に出会って
危ないところを助けられた
その先生の事務所に初めてうかがったときは、すごかったよ~。会った最初から、「あなたこういう経験をしてきたわね」と、その日までの私のことを全部言い当てた。明日何が起きるか、これから何に気を付けるべきかも全部教えてくれた。
要は、見えちゃうんだってね。水晶をのぞき込んでどうこうなんてのは相談者を安心させるための演出で、能力者の人たちはその気になれば普通に見えるんだって。例えば今年一年その人に起こることが、1月の時点でもう具体的にわかっちゃう。その先は、教えすぎると怖がる相手にはぼかすし、知らないほうが本人にとっていいことは言わないし、絶対に避けるべきことはちゃんと「何月に事故に遭うからその日は車乗るの止めときなさい」と具体的に教えてくれる。――だから私には怖いものがない。知り合ってから毎年先生に見てもらっているからね。
例えばこんなことがあった。私と縁戚関係にあったAさんが、とある事業計画を持って「サトーカメラで働きたい」と言ってきた。私より6つぐらい上の年齢で、私もやりたいと思える事業だったから話がほぼ決まっていたけど、先生のところに行ったときに聞いてみた。すると即、「やめなさい」の答え。理由は「あなたとお兄さん(千秋社長)の関係にひびが入るから」。実際はもっと詳しく理由を教えてくれたけど、とにかくそれですぐ話を白紙に戻し、本人に「ごめんね」と謝ってその話は終わった。
そうしたら、その後1年も経たないうちにAさんは私の血縁の奥さんと離婚して、縁戚から抜けてしまった。先生にはAさんの姓名と大体の年齢を伝えただけだ。それでパパーンと即断するんだからすごい。もしあのまま話を進めていたら・・・と思うと、今でも冷や汗が流れるよ。
こんにちは、よろしくルビー
ありがとう、さようならサファイア
それで付けていたわけだけど、2018年の末に、その宝石に亀裂が入ったんだよ。「佐藤さん、その宝石終わり。役目を終えた」って先生に言われて見たら、ヒビが入っていた。加えて先生が言うには、2018年まで私の人生は最悪で、だいぶ宝石に助けられていた。その期間が抜けたから宝石も一緒に終わった。変わって2019年からは昇り龍の勢い。向こう12年間は全部獲れる。それで先生から、「今年からこの宝石。これを右手の指にはめて、全部獲っちゃいなさい」と言われてつくったのが、今はめている、赤い宝石を龍の爪がつかんでいるデザインのゴールドの台の指輪だ。フェアを始めた当初からデザインを担当してもらっている日本人ジュエリーデザイナーさんにお願いして、つくってもらっている。
そんなわけで今の指輪なんだけど、不思議なもので、前の指輪は、今のをはめるようになるとどこかに行っちゃった。なくなっちゃった。なくなるのは別にいいんだってね。守り神が離れるのはもういいからなんだって。
「これからは自分のために生きなさい」
と言われた2019年。あの言葉は沁みた
そのときにもう一つ、先生からはこんなことも言われた。「あなたは今まで人のために生きてきた。2019年から変わったということは、もう自分のために生きていいということ。これからは自分のために生きなさい」って。あれは響いたなぁ。
その先生に協力してもらってのオーダーメイドのジュエリー販売会を、完全予約制で1月29、30日に開催予定です。昨年一昨年とコロナの影響でできなかったから久しぶりです。今年こそ予定通りやれたらいいな。
事務局 岡崎商工会議所
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■1月28日岐阜勝人塾
事務局 メイクオーヴァ
■1月31日勝人塾WEBセミナー
事務局 サトーカメラ
https://www.shop-satocame.com/view/item/000000012845
■2月4日宮崎勝人塾
事務局 西都商工会議所
https://www.facebook.com/miyazakikatsuhitojyuku
■2月24日富山勝人塾
事務局 滑川ショッピングセンター
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担当/佐藤夏美 opinion@satocame.com
vol.63 ちゃんと話すのは初めてのテーマ。「私にとって宝石とは」
著者プロフィール
佐藤 勝人 Katsuhito Sato
サトーカメラ代表取締役副社長/日本販売促進研究所.商業経営コンサルタント/想道美留(上海)有限公司チーフコンサルタント/作新学院大学客員教授/宇都宮メディア.アーツ専門学校特別講師/商業経営者育成「勝人塾」塾長
経 歴
栃木県宇都宮市生まれ。1988年、23歳で家業のカメラ店を地域密着型のカメラ写真専門店に業態転換し社員ゼロから兄弟でスタート。「想い出をキレイに一生残すために」という企業理念のもと、栃木県エリアに絞り込み専門分野に集中特化することで独自の経営スタイルを確立しながら自身4度目となるビジネスモデルの変革に挑戦中。栃木県民のカメラ・レンズ年間消費量を全国平均の3倍以上に押し上げ圧倒的1位を獲得(総務省調べ)。2015年キヤノン中国と業務提携しサトーカメラ宇都宮本店をモデルにしたアジア№1の上海ショールームを開設。中国のカメラ業界のコンサルティングにも携わっている。また商業経営コンサルタントとしても全国15ヶ所で経営者育成塾「勝人塾」を主宰。実務家歴39年目にして商業経営コンサルタント歴22年目と二足の草鞋を履き続ける実践的育成法で唯一無二の指導者となる。年商1000万〜1兆円企業と支援先は広がり、規模・業態・業種・業界を問わず、あらゆる企業から評価を得ている。最新刊に「地域密着店がリアル×ネットで全国繁盛店になる方法」(同文館出版)がある。Youtube公式チャンネル「サトーカメラch」「佐藤勝人」でも情報発信中。
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