魅力のある、カリスマ性の高い人とは?
もう少し違った角度でカリスマ性の高い人物を見てみると、人間というメディアを何よりも大事にしているように感じます。目の前の人に全力で接する。誰に対しても真摯な接し方をするから、相手は感激しますよね? すると、こちらがお願いをしなくても、相手は自分の評判を率先して広めてくれるのです。現代において、あらゆるメディアの中で、最も影響力の高いメディアは、実は人による口コミです。つまり、目の前の人に全身全霊を傾けてコミュニケーションをする人は、最高のメディア対策をしている人なのです。
自己開示の仕方が優れている
それよりも、失敗体験を笑い話にして喋れる人のほうに好感を抱きやすい。なぜならそうした人は、自分の失敗を笑って語れるくらいに、その失敗を自分のものとして消化できているからです。失敗を乗り越えて経験に消化できている人の話は、おもしろいものです。そして、失敗談を笑いながら話す人は、魅力的に見えます。
相手に届く言葉を探し続ける
これって、お笑い芸人さんの話術のトレーニングに似ていると思いませんか? 人気芸人さんの話っておもしろいですよね。彼らは売れっ子ですから、人前で言葉を使う機会が多い。ところが、その中にはきっと、すべってしまった言葉もあるはずです。
そんな芸人さんたちは、受けるか、すべるか、いつも自分の発する言葉に敏感です。そして、受ける、すべるのトライ&エラーを繰り返すことで、聴衆の表情やその場の空気などを敏感に感じ取りつつ、最適な言葉を駆使して笑いをとれるようになっていく。
相手の聞きたいことしか話さない
もちろん、相手によって欲している話、言葉は異なります。会社経営の話なのか、人材育成なのか、恋愛なのか、子育てなのか――。ですから、相手に合わせて喋る内容を変えるために、たくさんの話をストックしておく必要がある。そして、同じ内容の話をするにしても多面的な表現ができないと、ある人には喜ばれたのに、ある人にはつまらないと思われることもあります。ではどうすればいいのか。そのためには目の前の相手が望むような話になるよう、相手の望むことを汲んだうえで、冒頭にも言ったように、相手に対して全力で向きあうことが大切です。
第4回 人の心に届く言葉の使い方
(2017.7.28)
著者プロフィール
西村 貴好 Nishimura Takayoshi
一般社団法人日本ほめる達人協会 理事長
経 歴
1968年生まれ。大阪府出身の「泣く子もほめる!」ほめる達人。ホテルを経営する家の三代目として生まれ、経営術を学びつつ育つ。関西大学法学部卒業後、大手不動産に入社して最年少トップセールスを樹立。その後、家業のホテルを継いで経験を積み、2005年に覆面調査会社「C’s」を創業する。短所ではなく長所を指摘することが調査対象の企業成長に効果があると発見し、「ほめる」ことの重要性に気付く。数々の実績を上げる中で、2010年2月に「ほめ達!」検定を実施する、一般社団法人日本ほめる達人協会を設立し、理事長に就任。以降、検定を通じて「ほめ達!」の伝播に尽力している。著書に『繁盛店の「ほめる」仕組み』(同文舘出版)、『ほめる生き方』(マガジンハウス)、『心をひらく「ほめグセ」の魔法』(経済界)、『泣く子もほめる!「ほめ達」の魔法』(経済界)、『人に好かれる話し方41』(三笠書房)などがある。
日本ほめる達人協会オフィシャルサイト
西村貴好オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/nishitaka217/
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