成長に必要な3つの勇気とは?
そもそも、何かを行った結果に、失敗はありません。全ては失敗ではなく、気付きなのです。発明王と言われたトーマス・エジソンは、
999回失敗しても、それを失敗とは考えず、999通り、上手くいかないパターンを新発見した。
と考えていた。そうです。「全ては発見であり、気付き」なんです。失敗をしているのではなく、成長をしているんですね。
こうやって考えてみると、成長する過程には様々なストレスを伴うことがわかると思います。私流に言えば、「成長には成長痛が伴う」ということです。思春期の子どもが関節に痛みを感じるように、普段とは異なる違和感や痛みを感じることなくして、成長はありません。つまり、辛いと感じる時に、人間は成長しているんですね。
20世紀のイギリスの政治家、ウィンストン・チャーチルもよく引用していたという、ゲーテの名言を紹介しましょう。
名誉を失うことは大きく失うことである。
勇気を失うことは全てを失うことである。
~ゲーテ(ドイツの詩人)~
挑戦からも気付きと発見が得られる
成長には挑戦が必要だと冒頭に言いました。私は、
挑戦とは、向き合えば地獄、踏み出せば極楽
だと思っています。
異業種交流会など、知らない人がたくさん集まるパーティに参加したことを思い浮かべてみてください。「名刺交換に行こうかな、どうしようかな」と迷っている間って辛いですよね。でも、その迷いを吹っ切って踏み出していけば、あとは極楽です。
私は、もともとは人見知りな性格だったので、昔はパーティのような大勢が集まるイベントに参加するのが苦手でした。初対面の人と名刺交換をして話をするのをためらってしまうことがよくあったんです。
ただ、向き合えば地獄、踏み出せば極楽――と考えて自分から動いてみると、得るものがたくさんあることに気付きました。それからは、初対面の人と話をするのに、いろいろ考えて躊躇する必要はないのだと思えるようになった。仮に邪険に扱われるようでしたら、その人には二度と近づかなければいいだけです(笑)。これは挑戦したからこそ得られた、気付きであり発見です。
常に困難な道を選べ
安易な道は困難になり、困難な道はやがて容易になる
ケンタッキーフライドチキンで有名なアメリカの会社、KFCコーポレーションの創業者、カーネル・サンダース氏の言葉です。
安易な道を選ぶのは楽です。楽だから時間もかからない。いっぽう、困難な道を歩むと様々な苦労があるし、時間もかかるものです。でも時が経つにつれて、容易だった道のほうが困難になってきます。なぜなら、時を空費するだけで、自身に成長がないからです。逆に困難だった道を歩んでいれば、負荷を得て知らぬ間に成長をしていますから、困難だったことも、やがて容易に達成できるようになっている。さらに次の困難を選べばどれだけ成長できるでしょうか。前者と後者、選ぶ道次第で、将来的なその人の能力差は歴然としたものになることがわかると思います。
皆さんも成長のために、迷わず一歩を踏み出してください! それではまた次回、お会いしましょう!
第3回 成長への近道は、困難な道を選ぶこと
著者プロフィール
西村 貴好 Nishimura Takayoshi
一般社団法人日本ほめる達人協会 理事長
経 歴
1968年生まれ。大阪府出身の「泣く子もほめる!」ほめる達人。ホテルを経営する家の三代目として生まれ、経営術を学びつつ育つ。関西大学法学部卒業後、大手不動産に入社して最年少トップセールスを樹立。その後、家業のホテルを継いで経験を積み、2005年に覆面調査会社「C’s」を創業する。短所ではなく長所を指摘することが調査対象の企業成長に効果があると発見し、「ほめる」ことの重要性に気付く。数々の実績を上げる中で、2010年2月に「ほめ達!」検定を実施する、一般社団法人日本ほめる達人協会を設立し、理事長に就任。以降、検定を通じて「ほめ達!」の伝播に尽力している。著書に『繁盛店の「ほめる」仕組み』(同文舘出版)、『ほめる生き方』(マガジンハウス)、『心をひらく「ほめグセ」の魔法』(経済界)、『泣く子もほめる!「ほめ達」の魔法』(経済界)、『人に好かれる話し方41』(三笠書房)などがある。
日本ほめる達人協会オフィシャルサイト
西村貴好オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/nishitaka217/
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