「そのためなら何でもやります」
という主治医の言葉にシビレた
だから、12月の誕生日には、笑い話じゃないけどプレゼントが血圧計になっていた(笑)。家で測るといいと言われたから一日に何回も計るんだけど、どんどん数字が上がっていき、200越えが当たり前になり、年末は病院も休みだから主治医に聞くこともできないし、「俺このままじゃ、やばくないか・・・」と一人でビビりながら年を越しました。
そして年が明け、7日に病院へ行ったら、先生がいつもと違う表情で俺に向かって言うの。「経営者、大変ですよね。ストレス溜まりますよね。私も経営者だからわかります」って。そして、「実は私は一度死にかけてまして・・・」と自分のことを話し始めた。若い頃に大病か何かをして以来、今も薬を1日30錠飲んでいるという。そして言った。「でも、薬を飲むくらいのことは平気です。私はあと最低でも20年は、地域の患者さんを守るために働き続けなきゃならない。そのためなら、薬でも注射でも手術でも、私は何でもやります!」って。
その、最後に目を見開いて「何でもやります!」と言った気合いがすごくてね。気付いたら「ハイ。私も薬、飲みます」と答えていた。
紅白で自分の「思考のバイアス」が発覚
以来、ずっとあの曲が脳裏に流れている
この「何とも思わない」、あるいは「意味にまで気が回らない」状態は、「思考にバイアスがかかっている」ということだ。そのバイアスのせいで、人は間違った認識や理解を持ってしまう。
そのバイアスに気付かされる経験があった。大晦日の夜、何気なくテレビをつけたら紅白をやっていて、西田敏行さんのヒット曲『もしもピアノが弾けたなら』が流れていた。10月に亡くなったから追悼で、1981年に紅白で歌ったときのビデオも流れていて、懐かしかった。
「もしも、ピアノが、弾ぃけ、た、ならぁ~♪」――誰もが知っている歌、発表以来何十年も聞き継がれている名曲だ。私も、今までいろんな人たちと、「あの歌知ってる? 西田敏行の『もしもピアノが~』っていう」「もちろん知ってますよ。いい歌だよね」みたいな会話は、何十年も前から何百回もしてきた。
けど、今回衝撃だったのが、あの歌って、そもそもピアノを弾く技術がない人の歌だったんだね。私はあの歌はずっと、ピアノを弾く人が事情があってピアノがないという歌だと思っていた。そうじゃないんだということをこの年末に初めて知って、ビックリした。
このように、何十年も前から知っていたはず、理解していたはずが、間違った理解の仕方をしていることさえ知らずに何十年もいることがある。これは歌だけの話ではないことに、考えさせられた。
人間ドラマのほうがおもしろい今
映画の古典的名作をハシゴしている
私がそう話すと、編集部の担当者さんが、「佐藤さんも還暦ですものね。過去の思い込みをいっぺんサラにしていろんな事物を見直してみるという意味で、今年のテーマは“温故知新”かもしれませんね」なんていう古臭いことを言い出した。私は「もうちょっと新しくて響く言葉ないの?」と応酬したけど(笑)。
温故知新かぁ・・・。まあ、でも、そういうことなのかな。考えてみれば、「古臭い」「キャッチーじゃない」という理由で最初から否定するのも、一種の思考のバイアスだ。実際に、この年末は昔の名作映画にハマったからね。若い頃は何とも思わなかった古典的名作とされる映画が、NetflixとAmazonPrimeで配信されていたからこの歳になって見ると、やたらおもしろいんだよ。シェイクスピア原作の白黒映画とか、ローマ帝国を舞台にした昔の映画がね。「皇帝になってもまだこんな感情に振り回されるんだな。人間って小さい生き物だなぁ」とか。シェイクスピアの世界も大概だしね。
そう考えると、最近の映画は趣向に走り過ぎていて、今の私にとっては、かえっておもしろくない。もっとストレートに「人間とは」みたいなテーマに向き合う作品のほうに惹かれる。若い頃は作中で描かれるファッションやライフスタイルに憧れて映画を見ていたから、時代劇的な作品には興味が向かわなかったけど、一周回って、今は古典的な人間ドラマが、見ていておもしろいんだよなぁ。
今年は、若い頃は全然見なかった日本映画も、いろんな名作を見てみたいね。昔から中度の難聴だったので、字幕が付く洋画ばっかり見ていたけど、ネトフリとかアマプラで見ると日本映画にも日本語字幕設定ができるからね。この前なんか、高倉健の『鉄道員(ぽっぽや)』を見て感動しちゃったよ。諸先輩方世代が健さんの“しゃべらない演技”を絶賛する理由がやっとわかった。あれは確かにいいわ。
次は黒澤映画で学ぼうかな。どんな新たな発見があるか、楽しみだ。
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(2025.1.22)
著者プロフィール
佐藤 勝人 Katsuhito Sato
サトーカメラ代表取締役副社長/日本販売促進研究所.商業経営コンサルタント/想道美留(上海)有限公司チーフコンサルタント/作新学院大学客員教授/宇都宮メディア.アーツ専門学校特別講師/商業経営者育成「勝人塾」塾長
経 歴
栃木県宇都宮市生まれ。1988年、23歳で家業のカメラ店を地域密着型のカメラ写真専門店に業態転換し社員ゼロから兄弟でスタート。「想い出をキレイに一生残すために」という企業理念のもと、栃木県エリアに絞り込み専門分野に集中特化することで独自の経営スタイルを確立しながら自身4度目となるビジネスモデルの変革に挑戦中。栃木県民のカメラ・レンズ年間消費量を全国平均の3倍以上に押し上げ圧倒的1位を獲得(総務省調べ)。2015年キヤノン中国と業務提携しサトーカメラ宇都宮本店をモデルにしたアジア№1の上海ショールームを開設。中国のカメラ業界のコンサルティングにも携わっている。また商業経営コンサルタントとしても全国15ヶ所で経営者育成塾「勝人塾」を主宰。実務家歴39年目にして商業経営コンサルタント歴22年目と二足の草鞋を履き続ける実践的育成法で唯一無二の指導者となる。年商1000万〜1兆円企業と支援先は広がり、規模・業態・業種・業界を問わず、あらゆる企業から評価を得ている。最新刊に「地域密着店がリアル×ネットで全国繁盛店になる方法」(同文館出版)がある。Youtube公式チャンネル「サトーカメラch」「佐藤勝人」でも情報発信中。
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