戦争をしてきた国の民と
戦争を忘却した国の民
とにかくそんなわけで、私が短い滞在中に感じたのは、私たち日本人は戦後75年間、戦争というものを知らないまま過ごしてきたんだなぁ、ということだった。アメリカはトランプ大統領が「これは戦争だ!」って言った瞬間、街の雰囲気も、市民の行動もガラッと変わった。市内の主だった道路は事実上封鎖され、拳銃と警棒で武装した警官が街中を巡回する。市民は誰ともしゃべらず下を向いて粛々と歩く。個人店は貼り紙を出して全部クローズ。食品スーパーとドラッグストア、ペットショップだけが開いている。行くと入口に見張り番がいて、入場制限をやっている。店内でも外同様にソーシャルディスタンスを守らせるためだ。
そして、ここが肝心なんだけど、誰一人としてキレたり警官にいちゃもんを付けたりする人はいない。そんなことをしたら治安維持のため殺されても文句が言えないことを市民が知っているからだ。「そうか、これが戦争をしてきた国の民と戦争を忘却した国の民の違いなんだな」と思った。めちゃめちゃ怖かった。
娘を案じて帰国を即決
ほんの数時間差で脱出成功!
「やばいねこれ」と思った。でも、一方ではその状況を体験したいと思っている自分がいた。それでその日はそのまま寝たんだけど、翌22日の朝、「ちょっと待てよ」と思い直した。私はそれでいいが、一緒に来ている娘を危険な目に遭わせられない。26日あたりから日本でも帰国者への2週間隔離措置が始まるらしいけど、「あのときのNYから帰ってきて隔離された人だ」っていう目で後々まで見られるのもマズい。
そう思った瞬間に、「よし帰ろう!」と決めた。そこからウワーーッ! と荷づくりをしてチェックアウトしてタクシーに飛び乗って、空港に向かった。それが何時だったかな、すでに空港がどんどんクローズし始めていて、唯一JFK空港だけが開いていたから向かわせて、滑り込みセーフで出国できた。あと5時間遅かったらアウト(足止め)だった。
で、帰ってきてつくづく思った。戦争はしたくない。するもんじゃないよ。ウイルスも軍事戦争も、あの雰囲気は共通だと思う。あれは経験してみないとわからない。大統領が発令した瞬間に国全体が軍隊組織みたいになるんだから・・・。
少しはビジネス媒体らしいことも話すとしたら、飲食店はテイクアウトとデリバリーだけはやっていたから、すごい数のウーバーイーツが稼働していた。でも、それを見て日本企業が何かビジネスヒントを見つけられるかっていったら、無理だと思う。表面の現象を見ているだけで、状況の本質は理解できていないからね。だって理解するための素地がないんだもん。無理だよ。
ちなみに言うと、嫁は今回の出張に反対でした。「予定してたのはわかるけど今回はやめときなさい」ってね。行ったとしてもいつものようにフェイスブックにアップしたりするのはやめときなさい、って。でもさ、危ないなら危ないでそれを知ってみたいって気持ちがあるじゃない? 仮に1ヶ月2ヶ月帰ってこれなくなっても、それならそれで向うの様子をyoutubeで生配信するのも見る人にとっては貴重な情報だよな、ってさ(笑)。
2週間の自宅自主隔離で
勉強系Youtubeにハマった
だからYouTubeにハマりました。ビジネス系のセミナーとか、勉強系の番組に。特にハマったのがオリエンタルラジオの中田君がやっている『中田敦彦のYouTube大学』。テレビの『しくじり先生 俺みたいになるな‼』で彼を見ておもしろかったから彼のYouTubeも見てみたんだけど、おもしろいね~。しゃべりがうまいし、聞き手の心をつかむ術を知っている。しかも感心したのは、一般の人の目線で、一般の人もわかる言葉で解説してくれる。そんなわけでこの2週間はずーっとYouTubeを見ていました。
それで思ったのは、彼のスタイルと自分のスタイルとの違いだ。わかりやすいよう単純化して例えるならば、彼のやり方は最高の食材を持ってきてサッと火を通してパッと出すスタイル。それでも食材(解説の対象になる本)が最高だからおいしく見える。それに対して私は、冷蔵庫をパッと開けてそのときの“ありもの”で最高にうまい料理をつくる。野球で例えるなら自分の“顔”で最高の選手を引っ張ってきて豪華メンバーをそろえる長嶋巨人が彼で、手持ちの選手で知略、戦略、経験値を駆使して泥臭く勝つ野村ヤクルトが私だ。監督の能力でいったら絶対に野村監督のほうが上なんだけど、普通の観客が見たいのは、やっぱり長嶋巨人の野球なんだよなぁ。
これは別にひがみでも何でもなくて、私はコンサルタントと企業経営者の両方をやっているからこうならざるを得ないんだよね。そりゃ、コンサルタントだけやっていればいいんだったら中田敦ちゃんのやり方がラクだよ。でも、企業経営は“ありもの”の従業員で、どんな難しいお客さんの注文にも応えなきゃいけない。
逆に言うと、だからこそ、勝つためには常に先を見越して手を打つことが大切だ。サトーカメラがこの春から本格的にフランチャイズ業態に乗り出すのはその一環だ。これからも先手必勝で勝負していくから、ヨロシク!
単品一番商法で一点突破全面展開リアル3.0勝人塾セミナー
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■4月24日(金)おおさか勝人塾(開催中止)
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■5月13日(水)第一期生募集
佐藤勝人と宮内亨の売れるコンサルタント養成講座 全12回
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■5月14日(木)PIO勝人塾 SOLDOUT
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■第34回「ニコニコチャンネル ニッポン勝人塾」(4/20 12:00-13:00)生配信
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vol.42 “戦時下”のニューヨーク。日本とアメリカの違いを知った
著者プロフィール
佐藤 勝人 Katsuhito Sato
サトーカメラ代表取締役副社長/日本販売促進研究所.商業経営コンサルタント/想道美留(上海)有限公司チーフコンサルタント/作新学院大学客員教授/宇都宮メディア.アーツ専門学校特別講師/商業経営者育成「勝人塾」塾長
経 歴
栃木県宇都宮市生まれ。1988年、23歳で家業のカメラ店を地域密着型のカメラ写真専門店に業態転換し社員ゼロから兄弟でスタート。「想い出をキレイに一生残すために」という企業理念のもと、栃木県エリアに絞り込み専門分野に集中特化することで独自の経営スタイルを確立しながら自身4度目となるビジネスモデルの変革に挑戦中。栃木県民のカメラ・レンズ年間消費量を全国平均の3倍以上に押し上げ圧倒的1位を獲得(総務省調べ)。2015年キヤノン中国と業務提携しサトーカメラ宇都宮本店をモデルにしたアジア№1の上海ショールームを開設。中国のカメラ業界のコンサルティングにも携わっている。また商業経営コンサルタントとしても全国15ヶ所で経営者育成塾「勝人塾」を主宰。実務家歴39年目にして商業経営コンサルタント歴22年目と二足の草鞋を履き続ける実践的育成法で唯一無二の指導者となる。年商1000万〜1兆円企業と支援先は広がり、規模・業態・業種・業界を問わず、あらゆる企業から評価を得ている。最新刊に「地域密着店がリアル×ネットで全国繁盛店になる方法」(同文館出版)がある。Youtube公式チャンネル「サトーカメラch」「佐藤勝人」でも情報発信中。
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