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涼を求めて三千里・・・
2015年7月中旬――。群馬県館林は最高気温39℃超えを記録し、13日から19日の1週間で全国の6000人以上が熱中症で搬送されたとか。暑い。暑すぎて、かき氷やソフトクリームを見つけると無意識に引き寄せられてしまう。特に、レジャーや帰省で遠出も増えるこの時期、旅先で見かけると買わずにはいられない“ご当地ソフト”! 意外なご当地食材がソフトクリームになっていて、好奇心で買ってみると、これがけっこうおいしいんですよねぇ。って・・・あれ? そういえば、全国各地どこのソフトクリーム売り場を思い出してみても、見覚えのある顔がいるような気がする。ほら、あの、オーバーオールを着た、男の子と女の子のイラスト。皆さんも、売り場で見かけません?
いつも見るのに、関係性どころか名前も知らない彼と彼女。誰? 君たちカップルなの? リア充なの? なんでいつもいるの? そう、気になったらすぐに調べるのが、この「とんでもないホニャララ」。どうやら、2人はソフトクリームの総合メーカーであり業界のパイオニア、かつトップシェアを誇る日世株式会社のキャラクターで、ニックンとセイチャンという双子の兄妹でした(カップルじゃなかったのね)。しかも、この2人、Webサイトを見ると、九州から北海道まで、ご当地ソフトを訪ねて全国各地を駆け巡っている! ちなみに、2015年7月現在、紹介数は51スポットにもおよぶ。いやぁ、若そうなのに、なかなかのフットワーク・・・。
ニックンとセイチャンの軌跡を辿ってみると、珍しいソフトクリームがてんこもり。静岡のわさびソフトや島根の出西生姜ソフトといったちょっぴり刺激的(?)なものから、長野・松本の野沢菜ソフト、兵庫・城崎のかにミソソフトといったごはんが欲しくなりそうなものまで、とにかく多種多彩! 正直、「よく思いついたな」と驚かされる。実は、こうしたご当地ソフトの誕生の裏にも、ソフトクリーム業界の雄・日世の活躍があったのです! テストキッチンには様々な特産品が持ち込まれ、ブレンドシステムで配合し、ご当地ソフトの商品化をバックアップしているのだとか。どうりで、甘味とほど遠いモチーフのソフトクリームもおいしく仕上がるわけだ。しかし、やはりソフトクリームにしやすい・しづらいものもあるのでは・・・?
日世さんに質問してみたところ、ソフトクリームにしやすいものは、そのままでもおいしいもの、粉末状に加工されているとさらに扱いやすいそう。逆にソフトクリームにしづらいのは、香りの強すぎるものや、水気が多いもの、固いものというご回答。水気の多いものは、食感がシャリシャリになってしまうらしい。また、生のかぼちゃのような固いものは柔らかくしたり粉に挽いたりする作業が加わるため、店舗オペレーションが難しいとのこと。なるほど、今あるご当地ソフトたちは、そういった関門をくぐりぬけて生まれた逸品なんですね・・・。ソフトクリームを開発する際(そうそうないですけど)は気を付けます。
そうなると、正直、これまで携わった中で「大変だった!」というご当地ソフトも当然あるのでは? 「わかめ、イカ墨、魚卵といった海鮮の食材は、加熱殺菌した時に香りが強烈になるためおいしく感じられなくなり、とても苦労しました。香りが強すぎるものは海鮮に限らず、やはり、やりづらいですね」と日世さん。魚卵の香り濃厚なソフトクリーム!? 香りが強い物はソフトクリームをつくるうえで手強そうだ・・・。それにしても、このご当地ソフト、どれくらいの数があるんだろう? 日世さんならわかりますよね?「テストキッチンは大阪本社、東京支店の他全国10営業所全てにあり、お店の立地や背景を熟知した営業担当者が個別に対応しています。よって、すでに把握できないほどの種類に達しております」。そ・・・そんなに!?
この世にご当地食材・名物がある限り、増え続ける(かもしれない)ご当地ソフト。これは、ニックンとセイチャンの旅も、まだまだ終わらなさそう。連載はまだまだ続くので、今後もお見逃しなく。皆さんも旅先でご当地ソフトを見かけたら、誕生までのプロセスに思いを馳せながら、ニックンとセイチャンと一緒に楽しんでみてください。くれぐれも、食べ過ぎてお腹を壊さないように★
取材協力
日世株式会社
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