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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

 
フリーアナウンサーとしての活動を始めた翌年に、第一子が誕生した青木さん。仕事と育児の両立に迷いはなかったのだろうか。
 
 

自分らしいスタイルで仕事と育児を両立

 
私に何ができるのか、何をやりたいのかを、相談しながら活動しようと言ってくださった今の事務所であれば、仕事と育児を両立しても大丈夫だと思いました。出産は未知の領域だったので、実際に子育てが始まると仕事に気持ちが向かなくなるのか、逆にもっとたくさん働きたくなるのか、自分でも想像ができませんでしたね。
 
事務所の方は、出産後の働き方も相談しながら決めていこうと言ってくださったので、どういった心境になっても、良いライフスタイルで活動できる環境が整っていたんです。本当に恵まれていると思いますね。
 
現在は、家庭を第一に考えてペースを調整しながら働いています。今の仕事量であれば、子どものために「こうしたほうが良い」と思ったことに、すぐ取り組むことができます。ただ、私の場合は、育児に重きを置いていますが、決してそれが正しいというわけではありません。仕事と育児は、どちらが大事でどちらを優先するべきなどとは、簡単に割り切れるものではないですよね。
 
家庭によって環境が違うので簡単には言えないものの、もし状況が許すのであれば、試行錯誤しながら自分らしいスタイルを見つけるのがベストだと思います。幸い、私の場合は夫が朝早くから夜遅くまで仕事をしているわけではないので、私が仕事のときは、夫が子どもをみていてくれることもありますよ。
 
最近考えているのは、子どもが小学校に入学したら、それまで一緒に過ごしていた時間を何に使うのかということ。というのも、2人いる子どものうち、上の子が今年の4月に小学校に入学しました。今までほとんどの時間を一緒に過ごした子どもが、夕方までいなくなるんですよ。
 
下の子が小学校に入るまでまだ時間はあるものの、2人とも小学生になったら、夕方までの時間、私は何をしようかと考えているところです。趣味の時間にしてお金を使うよりも、働いて稼いだほうが効率的なだと思っています(笑)。
 
 
子育ては、経験者にしかわからない楽しさや苦労があるだろう。出産前には想像していなかった困難についてもお聞きした。
 

母親にとっても初めての経験だとわかってほしい

 
実際に子育てを始めて、周りの人に評価されないのが、こんなにもつらいのかと感じました。例えば、会社員のときには当たり前に交わしていた「お疲れ様」という言葉。そう言ってもらえるだけで、どれだけ気が楽になっていたかに気づいたんです。
 
子どもが生まれた当初夫によく伝えていたのは、私も初めての経験で戸惑っているということ。男性って、どこか母性神話を信じている人が多いじゃないですか(笑)。でも、妊娠したら自動的に“お母さん”になれるわけじゃありませんし、子どもと接するのがうまくなかったり、料理が上手じゃなかったりしても、母性がないわけではありません。
 
男女問わず、料理が得意な人もいれば、苦手な人もいます。オムツを替えるのだって、お母さんが最初から上手にできるわけじゃありません。自分の子どものために試行錯誤して取り組んでいるだけなんですよ。
 
だから、現在子育てに励んでいるご家庭で、お父さんも積極的に育児に関わろうと思えば、今以上にできることは増えるのではないでしょうか。お父さんと同じように、お母さんも初めてのことだから、わからないことも多いし、戸惑っているとわかってもらえたら嬉しいですね。