古代から、人類は空に憧れ、飛行への願望を抱いてきました。有人による飛行が可能になったのは、近代に入ってのこと。その発展は目覚ましく、誰もが快適な空の旅を楽しめるようになった現在も、飛行機は人々にとってロマンの象徴と言えるでしょう。 「セントレア」の愛称で親しまれる、中部地方の空の玄関口――中部国際空港。2005年に開港したセントレアは、観光地へのアクセスも良く、展望風呂などの娯楽も充実している空港として人気が高く、今年2018年には航空サービスリサーチ会社Skytraxにより「世界でもっとも素晴らしい空港ランキング」の7位にも選ばれています。 そんなセントレア空港内に、2018年10月、新たに複合商業施設が誕生しました。ボーイング787初号機（ZA001）を中心とした体験型コンテンツを楽しめる「FLIGHT PARK（フライトパーク）」と、ボーイング創業の街、シアトルをテーマにした「SEATTLE TERRACE（シアトルテラス）」の2エリアで構成された「FLIGHT OF DREAMS（フライトオブドリームズ）」。空港にふさわしい、飛行機をフィーチャーした最先端の施設です。

見どころの一つが、ボーイング787と館内空間を映像と音が包み込むショー「フライ ウィズ 787 ドリームライナー」。観覧エリアから覗き込むと、投影される映像により壁や床の境界線が消え、飛行機と共に飛んでいるような感覚に。自分自身が作品の世界に入り込んだような、幻想的なコンテンツとなっています。世界最大規模の航空機組立工場であるボーイングのエバレット工場見学気分が味わえる「ボーイングファクトリー」では製造工程をわかりやすく知ることができ、ボーイング787の周りを歩きながらスマートフォンアプリで飛行機のパーツについて学ぶ「歩いて集める飛行機図鑑」も、知的好奇心をくすぐるでしょう。 自作の紙ヒコーキを飛ばして空間の音や光を変える「奏でる！紙ヒコーキ場」や、紙に描いた飛行機をスキャンして空中を飛び回らせる「お絵かきヒコーキ」は、子どもも大人も夢中になること必至。さらに、ボーイング787型機のコックピットをリアルに再現した「787シミュレーター」では、本格的な操縦に挑戦できるので飛行機好きは押さえておきたいところ。このほか、航空会社の仕事を体験できる「エアラインスタジオ」や飛行中のコックピットを再現した「ZA001コックピット」、「シアトル航空博物館ワークショップ」など、魅力的なコンテンツばかりなので、1日があっという間に過ぎてしまいそうです。

入場無料エリアの「SEATTLE TERRACE」は、ボーイング創業の街・シアトルをテーマにした飲食＆ショッピングのフロア。乗り換えや移動の合間の短時間でも、気軽に足を運べます。 注目グルメが目白押しの中、やはり気になるのは日本初出店の店。ソルトキャラメルチョコレートが看板商品の「FRAN’S CHOCOLATES（フランズチョコレート）」や、観光名所のパイクプレイスマーケットで人気を集めるチーズ専門店「Beecher’s Handmade Cheese（ビーチャーズ ハンドメイドチーズ）」、アメリカ西海岸の老舗クラフトビール醸造所が手がけるビアレストラン「THE PIKE BREWING RESTAURANT & CRAFT BEER BAR（ザ パイクブリューイング レストラン アンド クラフトビアバー）」など、本場の味がそろいます。 「HELLO SEATTLE（ハローシアトル）」をはじめとした物販店舗には、現地のお菓子など、“日本ではここだけ”という商品も多数。シアトルグッズが、セントレア土産の新定番になるかもしれません。「FLIGHT OF DREAMS」の誕生により、ますます魅力を増したセントレア空港。出張や旅行のためはもちろん、「FLIGHT OF DREAMS」を目的に空港を訪れるのもいいでしょう。その際は童心に返って、思い切り飛行機について学び、楽しんでみてください。