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伝統の技術と現代的な意匠
涼やかな美に魅せられる

 
 

◆ 現代性を兼ね備えた独自の文様

 
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職人でもある代表取締役・熊倉隆一氏自らが作品に息吹を吹き込む
 江戸切子の制作工程は、大きく 「削り」 と 「磨き」 に分かれます。削りは主にダイヤモンドの刃を取り付けたグラインダーで行ない、これは華硝でも同様です。ところが、磨きの作業は大きく異なるのです。
 現在の江戸切子の多くは、最終工程の磨きで硫酸やフッ化水素といった薬品を用います。しかし華硝は、今も人の手で磨き上げる手磨き仕上げで制作しているのです。一つひとつの作品を丹念に手磨きするからこそ、ガラス本来の色や強度、また鋭いカットを保つことができるのだといいます。
 この作業に使う機械や材料は、華硝が独自に開発したものだそう。「削りの工程はお見せできるのですが、磨きは企業秘密で公開していないのです」 (熊倉さん) というほど、独自の工夫がなされているのです。
 また、文様についても新機軸を打ち出しています。江戸切子の伝統的な文様には、魚のうろこのような 「魚子(ななこ)」、竹かごの編み目に似た 「籠目(かごめ)」 などがありますが、華硝ではオリジナルデザインの文様も考案。米粒を並べたような 「米つなぎ」、市松模様の中に円を組み合わせた 「玉市松」、菊の花を連ねた伝統文様 「菊つなぎ」 をさらに繊細にした 「糸菊つなぎ」 の3種類は意匠登録されており、華硝でしか作ることができないデザインとなっています。
 
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オリジナル文様 「米つなぎ」が全面に
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オリジナル文様「玉市松」を施したグラス
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繊細で緻密なオリジナル文様「糸菊つなぎ」
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◆ スクールで江戸切子作りを体験

 
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有田焼と江戸切子の豪華共演
 「生活スタイルが変われば、時代に合ったもの作りにチャレンジすることも大切です」 と語る熊倉さん。その言葉通り、今ではぐい呑みやワイングラスといった食器をはじめ、花器、装飾品、ランプなどの商品を次々に生み出しています。
 中でもランプについては、2008年から有田焼とのコラボレーションを開始。それまでにも、海外から輸入した真鍮の台座を使ったランプは制作していましたが、100%国産にこだわったという有田焼とのコラボレーションランプは、まさに日本の伝統美を体現した珠玉の逸品となっています。
 
 「キラキラ輝いているガラスを見ると元気になりますよね。食事やお酒の席で、ただ用を足すだけなら100円ショップの食器でいいでしょう。でも、ちょっとこだわりの気持ちを持って江戸切子を使っていだければ、いっそう豊かな気持ちになれると思いますよ」 (熊倉さん)

華硝では今年から、職人が直接指導する江戸切子スクールも開催。1回2時間の体験コース (夏より開始予定)、ぐい呑みを完成させる初級・中級コース、プロの職人を養成する上級コースを用意しています。
 
 
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 7月5日は、江戸切子の伝統文様 「魚子(ななこ)」 にちなんだ 「江戸切子の日」。この機会に、見て、触って、使って楽しめる江戸切子の世界を体感してみてはいかがでしょうか。 
 
  江戸切子の店 華硝
東京都江東区亀戸3-49-21 (JR総武線亀戸駅より徒歩約10分)
TEL 03-3682-2321
10:00-18:00 (12:00-13:00は休憩、日祝のみ11:30-17:00)
月曜定休
http://www.edokiriko.co.jp/
 
 
 
 
 

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