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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

人生を彩る香りを届ける お香や線香の製造会社
株式会社松竹堂香舗 代表取締役社長 田中勝

※営業目的のお電話は固くお断りいたします。
 
プロフィール 兵庫県出身。学業修了後、飲食店で料理人としての経験を積んだ。25歳の時に親戚の一族が経営していた(株)松竹堂香舗に入社し、お香や線香の製造・販売に関するノウハウを学ぶ。その後、神仏事業の大手メーカーであるカメヤマ(株)のグループ企業となった同社の代表取締役社長に就任した。現在はグループ本社や同業他社のOEM生産を請け負うほか自社商品の企画・製造も行うなど、多種多様なお香・線香を展開している。
 
 
 
兵庫県淡路市を拠点に、お香や線香などの製造・販売を行っている株式会社松竹堂香舗。代表取締役社長を務める田中勝氏は、かつて料理人として調理をしていた経験が、さまざまな原料をブレンドしてつくられるお香や線香の製造にいかされているという。時代によって移り変わる流行に合った商品づくりのためには、伝統的な技術と柔軟なアイデアが必要だと語る田中社長に、お香・線香づくりの魅力や仕事に対する熱意を聞いた。
 
 
 

長い歴史を持つ老舗のお香・線香メーカー

 
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インタビュアー タージン(タレント)
タージン 兵庫県淡路市で、お香や線香の製造・販売を手がけている、株式会社松竹堂香舗さん。御社は実に80年以上もの歴史があるそうですね。
 
田中 はい。弊社は1940年に大阪府堺市で創業しました。当初は別の線香会社さんの下請けとして線香の製造を行っていたんです。やがて、自社ブランドの商品も展開するようになり、1989年に法人化しました。その後、時代の変化に伴う需要の移り変わりや後継者の問題などから一度、事業を見直すこととなりまして。それで2018年にローソクや線香などを製造する大手メーカー、カメヤマ株式会社のグループ会社となり、現在に至ります。
 
タージン 田中社長は社会人の第一歩から、線香の業界でお仕事をされていたのですか?
 
田中 いえ、私は最初、料理人として働いていたんですよ。実は弊社の創業者の孫であり三代目に当たる先代社長が、私の父と従兄弟の間柄でして。それで、25歳の時に弊社へと転職しました。私は今年2024年で65歳になりますから、ちょうど40年間この業界で勤務しています。お香などをつくる際の調香の作業は、さまざまな食材を組み合わせる調理にも似ていますので、料理人としての経験も今に生きていると感じますね。
 
タージン 調香は料理と同じく、繊細で奥深い作業なんですね。そのお仕事の魅力について、さらに詳しくお聞きしていきましょう!