※営業目的のお電話は固くお断りいたします。
澤井 そうですね。創業120年くらいになります。江戸時代後期に養蚕農家から始まり、長く織物業を営んできました。私は澤井家の19代目当主、弊社の代表としては4代目になります。
石黒 家系の歴史はもっと長いんですね! 驚きました。
澤井 八王子はもともと養蚕業が盛んで、かつては「桑都」と呼ばれていました。桑を栽培し蚕を育てて繭から糸を紡いで織物とする、絹産業で発展した織物の町です。この地でつくられた織物は「多摩織」と呼ばれているんですよ。私は工場で機を織る音を聞きながら育ったので、織物職人になるのは自然な流れでした。それでも一時期は飲食業で料理人の道も考えたことがあったんですけどね(笑)。
石黒 そうだったんですね(笑)。実はモーニング娘。のオーディションを受ける前まで私はアパレル業界で働くことを目指していたので、御社の仕事はとても興味深くてお話をうかがうのを楽しみにしていました! こちらにたくさん置いてあるスカーフやストールはどれも素敵で、夢のような空間ですね。シルクの手触りや光沢がとても上品で好きです。
澤井 ありがとうございます。このシルクスカーフは縦糸だけで6000本を使っています。工場では、極細から太い糸までさまざまなものを使い、伝統の手織りと機械織りを組み合わせて、丁寧に仕上げることを大切にしているんです。
石黒 織物というと保管も含めて扱いにくいイメージがありますが、意外とお手入れをしやすいみたいですね。
澤井 洗濯できるものもありますよ。弊社ではいろいろなアイデアを具現化するためにシルクやウール、カシミアなどのさまざまな素材を掛け合わせて、新しいものを生み出しています。また、私の多摩織の技術に他の伝統工芸の素材や技術を取り入れることも試みていますよ。
石黒 いろいろな分野の技術とコラボレーションしているんですね。きっと伝統と技術力があるからこそ、実現できることなんだろうと思います。最近はどういったお仕事が多いんですか。
石黒 いろいろな分野の技術とコラボレーションしているんですね。きっと伝統と技術力があるからこそ、実現できることなんだろうと思います。最近はどういったお仕事が多いんですか。