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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

伝統と新しさのコラボ
創業120年の織物工場

 
 
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澤井 OEMでさまざまなブランドの商品を提供する仕事が主です。また、オリンピックの開会式などのイベント関連の衣装の仕事やスポーツチームのグッズ製作もしていますよ。過去にはテレビドラマの織物職人の演技指導に関わったり、「犯人の遺留品を再現してほしい」という警察の捜査協力の依頼を受けたりしたこともあります。
 
石黒 すごい! 特殊な仕事ばかりで驚きました。
 
澤井 ほかにも、世界最大手の一つであるIT企業とウェアラブルの繊維の研究開発に関わったこともあります。特殊な糸を使ってジャケットを織ることで、袖口で生地が静電気に反応しスマートフォンの操作ができるというものです。
 
石黒 現代の先端企業からも依頼が来るなんてすごい実績です。これだけの伝統がある業界で仕事をしていると、「こうでなければいけない」というような、業界のしきたりや文化があると思います。でも、澤井社長は業界の外でもアイデアや技術力を駆使して自由に、バラエティに富んだ仕事をなさっているんですね。
 
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澤井 私のこだわりとして、プライドをあえて持たないようにしているんです(笑)。そして何よりもお客様に喜んでいただくことが大事なので、柔軟な対応を心がけているんですよ。私は未来に向けて伝統工芸が生き残っていくためにも、あらゆる方面に枝を伸ばしていくことが必要だと考えています。だから、いただいた仕事は断らないようにして、経験のない取り組みやコラボレーションにも参加するようにしているんです。
 
石黒 素晴らしい心構えですね。お話をうかがっていると、澤井社長は自社や織物業のことだけでなく伝統工芸の未来を見据えて、使命感を持ってお仕事をなさっているんだと感じました。守るべき伝統と技術力を結集して、これからも新しいことにチャレンジし業界を盛り上げていってほしいです。
 
澤井 頑張ります。これまで業界の未来を見据えて仕事をしてきたおかげで、多くの出会いにも恵まれました。現在は東京都伝統工芸品産業団体連絡協議会の会長も務めていて、業界のPR活動や各種イベント開催などの打ち合わせで忙しくしています。
 
石黒 男性も女性も、大好きな肌触りで気に入っているものを身近に置いたり、触れたりすると幸せになれますよね。そんな素敵なものが、新しい技術や発想を取り入れてより扱いやすくなっていくのって、とても新鮮ですし、みんなが喜ぶことだと思います。これからも魅力的な商品を紡ぎ続けていってください!
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
私が提案した素材でつくったものが、お客様に喜んでもらえたときに一番、仕事のやりがいを感じますね。
(澤井伸)
 

:: 企業情報 ::

有限会社澤井織物工場

〒192-0002 東京都八王子市高月町1181

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https://www.instagram.com/sawai_orimono

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