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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

挑戦を続け地域にも貢献
老舗の金属加工会社

 

何事にも挑戦するユニークな取り組み

 
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狩野 あらためてカジタニ金属さんの事業内容についてお聞かせください。
 
鍛冶谷 弊社ではプレス加工機を用いて、さまざまな金属部品の製造を行っています。プレス加工機とは主に金属の板や棒を、抜いたり、曲げたり、穴を開けたりといった成型加工を施す機械です。生産数や求められる精度によって、加工方法も大量生産向けのものと単発加工向けのものとが選択できるんですよ。先ほども言ったように、弊社では建築金物や建具金物などを中心に製造しており、部材メーカーさんや工務店さん、ホームセンターさんなどのお取り引き先に納入しています。また、これまで弊社が磨いてきた技術力やノウハウをいかし、分野にとらわれない新たなモノづくりを行うワンチャンス事業部という部門も設けているんです。
 
狩野 ワンチャンス事業部とはなかなか珍しい事業名ですね。どのような取り組みを行っているんですか?
 
鍛冶谷 一言でいえば「おもろいを形にするモノづくり」です。モノづくりを通して地域の活性化に貢献したいという思いから立ち上げました。例えば、子どもたちにモノづくりの楽しさを知ってもらうためのワークショップを開いたり、地元の商店街とコラボしてグッズなどの企画・提案や製造をしたりといった、町おこしにも協力しています。
 
狩野 高い技術力を誇り、長年にわたって地域に根ざしてきた老舗企業が町おこしに加わってくれるとなれば、住民のみなさんにとっても心強いでしょうね。その中で、鍛冶谷社長が力を入れていることも教えてください。
 
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鍛冶谷 最近ではファイバー紙というガラス繊維を含んだ厚紙をプレス加工することで、甲冑の制作を行っています。ファイバー紙は金属のような加工が可能で、軽量で硬質かつ水にも強いという特性があるんです。もともとは子ども向けにつくっていたものの、今では軽くて丈夫な大人サイズの甲冑も取りそろえており、地域のお祭やイベント向けにレンタルもしているんですよ。
 
狩野 なるほど。近年ではお城ブームや大河ドラマなどの影響もあって、地元の戦国武将に扮してパフォーマンスやPR活動を行うグループが結成されたり、大名行列のようなパレードを行ったりするイベントなども人気ですよね。軽くて丈夫な甲冑となれば、日本各地で需要がありそうです!