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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

ガラス・フィルム材料の 精密加工機で未来を開拓
株式会社M-SFC 代表取締役社長 西島浩一

 
プロフィール 三星ダイヤモンド工業(株)に入社しガラス市場およびFPD市場にて34年間にわたり活躍。2014年からはガラスをレーザー加工する技術を発展させるプロジェクトを率いて大きな成果を挙げる。しかしコロナ禍などの影響で会社がガラス加工から撤退。レーザー加工に未来を切り拓く可能性があると信じ、三星ダイヤモンド工業(株)から事業譲渡を受け2022年に(株)M-SFCを立ち上げた。【ホームページ
 
 
 
精密加工機でものづくりの未来を切り拓こうと挑戦を続ける株式会社M-SFC(エムエスエフシー)。M-SFCは“Manufacture Shaping the Future Center”の頭文字で、「ガラス・フィルムの加工技術を追求し未来のデバイスづくりへの貢献を目指す」との意味が込められている。今回は西島浩一代表取締役社長に、会社設立の経緯から業界への思い、今後の展望まで熱く語ってもらった。
 
 
 

ガラス市場・FPD市場で30年以上活躍

 
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インタビュアー 濱中治(野球解説者)
濱中 ガラスとフィルム材料の精密加工機の製造・販売を行う株式会社M-SFCさん。まずは、西島社長のこれまでの歩みから教えていただけますか?
 
西島 私は高校卒業後、三星ダイヤモンド工業に入社して34年間ガラス市場・FPD市場一筋で邁進してきました。上海の現地法人の責任者、韓国の現地法人の営業統括を担うなど、海外での仕事も多かったですね。
 
濱中 華々しいご活躍ぶりですね! どのような経緯で起業に至ったのでしょう。
 
西島 2014年にガラスをレーザーで加工する技術を発展させる開発プロジェクトをスタートさせたのがきっかけでしたね。当時、かげりが見えていたディスプレイ業界以外でも、レーザー加工の技術を活かせるようにするのが目的でした。プロジェクト自体は非常に順調で、大きな成果を上げられたものの、コロナ禍などの影響で会社がガラス加工自体から撤退してしまったのです。
 
濱中 それはさぞ残念だったでしょう。しかし、引くに引けなかったのではないですか?
 
西島 ええ。大きな可能性を感じていたので、「設備や技術を自分で買い取って続けたい」と会社と交渉したんです。快く受け入れていただき、2022年にプロジェクトのメンバーとM-SFCを設立しました。