B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

ものづくりを支える
徹底した御用聞き営業

 

“待ち”から“攻め”の営業スタイルへ

 
glay-s1top.jpg
クリス ここまでお話をうかがって、芝社長のものづくりに対する真摯な姿勢を感じましたよ。そんな芝社長が、お仕事で一番大切にしていることは何ですか?
 
 やはり、人と人とのコミュニケーションですね。今は、人を介さずに物を売り買いできる時代です。だからこそ、人間味溢れるやり取りを大切にしたいですね。実は先代は、外回りはまったくしないという営業形態だったんです。
 
クリス それはおもしろいですね!
 
 先代は目利き商品だけを集めて載せた自社独自のカタログをつくりました。それこそ業界に特化した商材ばかりを取りそろえた、ほかにはないカタログなんです。それをお客様に渡して発注を待つ。いわば“待ち”の営業形態でした。
 
クリス 取り扱っている商材に自信があるからこそ、なんでしょうね。
 
 それはそれで、もちろん好評でした。でも、私が入社した頃には独自性が薄れてきていたのを感じたので“攻め”に転じたかった。だから今は、直接お客様のところにうかがって「何かお困りごとはございませんか」とお聞きして回る、“御用聞き営業”のスタイルを大切にしているんです。
 
glay-s1top.jpg
クリス 営業さんが直接、ヒアリングに来てくださるわけだ。すごく親切だと思います。
 
 現場では、日々さまざまな問題が発生しているものなんです。それをきちんとお聞きし、解決して差し上げたいんですよ。例えば、でき上がった製品が型から落ちるときの音がうるさいとか、落ちるときに飛び散ってロスが出てしまうとか・・・。現場では「仕方ないね」とされていることでも、工具や道具を変えたり、もしくは設備を変えたりすることで、解決できることがあるんです。とにかく、働いている方々やその現場がより快適に便利になるよう、自分たちができることをして差し上げたい、そんな思いで営業をさせていただいています。
 
クリス お客さんの抱える悩みや問題を一緒に見付けて解決してくださる、ということか。それが、芝社長のおっしゃる“御用聞き営業”のスタイルなんですね!
 
 ええ。最近では、お客様のほうから悩みを相談してくださるようになりました。“もの”に付加価値を付けられるのは人間だけ。これからもAIでは対応し切れない部分を強みに、人と人とのつながりを大切にし、仕事に向き合っていきたいですね。