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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

鰻問屋が手がける料理店 地域に愛される老舗の味
鰻屋 つつみ 店長 堤優智

 
プロフィール 徳島県出身。創業から100年以上続く鰻問屋(有)堤淡水を営む両親のもとに生まれる。学生時代はスポーツに打ち込み、学業を終えるとスポーツ店に勤務。その間も、丑の日などの繁忙期は仕事を休み、家業を手伝っていた。25歳のときに家業に戻り、鰻職人として修業を積む。できたての鰻料理を顧客に提供したいという思いから、問屋の隣に鰻料理専門店をオープンすることを決意。2020年に鰻屋 つつみを開業した。【ホームページ
 
 
 
徳島県鳴門市で鰻料理を提供している、鰻屋 つつみ。店長を務める堤優智氏は、創業から100年以上続く鰻問屋の家に生まれ、鰻職人として仕入れから調理まで修業してきた人物だ。その老舗の鰻の味を、一人でも多くの顧客に届けようと邁進し続け、地域に愛される店をつくりあげた堤店長。そこには、鰻職人としての食へのこだわりと、新しい挑戦を忘れないひたむきな思いが溢れていた。
 
 
 

老舗問屋直営の鰻料理店をオープン

 
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インタビュアー 亀山つとむ(野球解説者)
亀山 徳島県鳴門市の、鰻屋 つつみさん。シックな店構えと、鰻モチーフのロゴも素敵です。お店の外まで炭火の香ばしい匂いが漂っていて食欲がそそられますよ。
 
堤 ありがとうございます。当店は金比羅前駅が最寄りで、水曜日を定休日として土日も営業しております。当初は昼のみの営業でしたが、お客様のご要望を受け、月曜、木曜、土曜は夜も営業しているんです。営業時間は11時~14時、夜は17時30分~18時30分の予約制で承っています。
 
亀山 鰻は「串打ち3年、裂き8年、焼き一生」と言うように修業が厳しい世界だと聞きます。堤店長はどのような経緯でこの道に進まれたのでしょう。
 
堤 もともと私の実家が、有限会社堤淡水という100年以上の歴史がある鰻問屋でして。学生時代はスポーツに打ち込み、学業を終えてしばらくはスポーツ店で働きながら、丑の日は家業を手伝うために、鰻を開く練習もしていました。2015年頃に家業に戻り、正式に鰻職人としての道をスタートしたんです。
 
亀山 100年も! 老舗ですね。では、この店舗を立ち上げられたのは、堤店長というわけですか?
 
堤 はい。さまざまな鰻料理店に卸していたものの、だんだんと卸し先の飲食店が廃業などにより減ってしまったんです。もともと問屋でもかば焼きや白焼きをお持ち帰り用にご提供しており、お客様から「飲食店は出さないの?」というお声もいただいていました。そこで、自分たちが焼きたて、できたての鰻料理をお客様に提供しようと、2020年に当店をオープンしたんです。