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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

資金調達を全力で支援
融資に賭ける熱き想い

 

20年におよぶ融資責任者の経験を活かして

 
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菅井 銀行側もお金を貸したい気持ちはあるんです。担当者はお客様の決算書で融資の可否を予想し、融資が難しいと判断すれば何とか貸せるようにするための方策を考えます。それでも融資ができない場合があるのは、自己査定が大きく影響しています。自己査定とは、各銀行が金融庁の金融検査マニュアルに基づいて資産査定手引書を作成し、お客様の業況に応じて格付けするもので、その格付けが低いと融資が難しくなってしまうのです。
 
相原 融資したいが、自己査定が足かせとなり融資できない。・・・銀行もジレンマを抱えていると知り驚きました。貸す側だった菅井代表のお話には説得力があります。借りる側と貸す側、両方の気持ちを知っていることは強みなのでは?
 
菅井 そうですね。融資責任者として金融庁や日本銀行の当局検査に立ち会い、検査官とやり取りする機会も多かったので、一般職員では見聞できないことを知り得ました。それとやはり、地元の中小企業様の資金調達に携わってきた経験が一番の強みですね。たとえば、融資を受けやすくする決算書の作成法や、金融機関からの評価が変わる融資の必要書類のポイント、金融機関との上手な付き合い方などは、それらの経験から得たノウハウです。
 
相原 そのノウハウについておうかがいします。三鷹法務行政書士事務所さんでは、資金調達の相談を受けた際、どのように対応されるのでしょうか?
 
菅井 法人の方なら決算書を3期分以上、個人の方なら確定申告書を拝見します。
 
相原 どうして決算書が3期分必要なのですか?
 
菅井 信用金庫時代から決算書とにらめっこしていた経験から、何期分か並べて項目ごとに照らし合わせてみると、たとえば数字を調整して利益操作をしている場合には、それがわかるんです。内容に不明瞭な点があれば審査に通りませんから、私も見逃さないようにする必要があります。また、業況を把握させていただくことで対策も立てやすいんです。業況が思わしくない場合には、経営改善計画書や資金繰り表、金融機関の取引明細などを揃え、さらにお客様の人柄や資産をアピールする書類もつくり、金融機関に提出します。
 
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相原 返済能力を示すありとあらゆる資料を使って、書類で示すわけですね。さすがに銀行も折れてくれそう。
 
菅井 それがなかなか・・・。担保なしの信用貸し 「プロパー無担保融資」 を受けられるのがベストですが、実際はそれも難しい。基本的には信用保証協会の保証を付けること。この協会は各都道府県の外郭団体で、信用力が低い中小企業様の保証人になってくれる公的機関です。銀行にとっては優良保証で、企業が倒産等した時には協会が保証付き融資を代位弁済してくれるので、無担保などよりもハードルは低くなります。
 
相原 なるほど。でも、このぶんだと、会社の設立をサポートする業務も大変そうですね。
 
菅井 株式会社の設立はそれほど難しくありません。定款などの書類をつくり、公証人に承認してもらったうえで登記をするだけですから。定款雛形の用意や株式払い込みなど、一人で行うのが大変な作業は私がサポートいたします。