最高の塗装を仕上げる
仲間たちとの固い絆
石黒 ということは、独立は22歳の時ですね。何かきっかけがあったんでしょうか。
清田 いえ、直感です(笑)。とはいっても、もともと独立するつもりで、自分なりに仕事をシミュレーションしてきましたからね。最初は仕事がなかなか取れずに大変なこともありましたが、この業界は他社の現場に助っ人で入ると、職人どうしで横のつながりができるんですよ。そうして小さな仕事を回してもらいながらスタートしました。まあ、当時は 「先のことはやってみないとわからない」 「失敗しても仕方ない」 と思いながらでした。
石黒 私も21歳でモーニング娘。をやめて、デザイン学校に通うという別の道を歩き始めました。思いつきで動くことも多いのですが(笑)、私はそれが楽しかったですし、本当に先のことはやってみないとわからないですよね!
「情」で動く社員の絆は固い
石黒 今、社員さんは何名ぐらいいらっしゃるんでしょう。
清田 ちょうど10人です。当社のスタッフはもともと私の同級生が多く、社員というより仲間という感覚ですね。「みんなで力を合わせてやっていこうぜ!」 と、気持ちで動いているので、絆の固さはなかなかのものですよ。
石黒 活気があって楽しそう! ものづくりの仕事は、絆が固ければ固いほどいいものができますよね。
清田 ええ、特に弊社は全員が 「スピードも仕上がりも、他社には絶対に負けたくない」 「自分たちの作品を、どんどんよくしていこう」 と思いながら仕事をしています。
石黒 私も友達との絆はとても大切にしていて、何かあったらいつでも駆け付ける仲間がいます。つながりが希薄になっている今、そこは大切にしたいですね。
清田 そう、熱くいきたいですよね。特に塗装という仕事は 「もの」 ではなく 「人」 なんです。昔の私のようにやんちゃな若者が来ても、うちで成長してくれれば嬉しいし、この業界はそういう子にもチャンスがあるところなんですよ。私もここに来るまで、ただがむしゃらに突っ走ってきました。
石黒 そんな清田社長は普段、社員の皆さんとどんなことを話し合っておられるんですか?
清田 「大きくて有名な会社にしよう」 「他の会社よりいい給料を取ろう」 とか、要は 「みんなで楽しく仕事ができる環境にしようぜ」 ということですね。そのためにはまず、私自身が一生懸命仕事をしないとスタッフはついてこないし、私が懸命に仕事をすればその気持ちが伝わって、みんなも頑張ってくれるでしょう。そして頑張るスタッフの姿を見れば、私自身もさらに努力するようになる。仲間と競い合うことも大切だというのは、石黒さんも経験があるんじゃないですか?